▼コンプレックス ページ46
配膳まで終わらせるとまだ二年の風呂の時間だったので俺も入りにいく。
嫌いではないしむしろ好きだけど武ちゃんや烏養君と風呂に入るのは何となく気まずい。
脱衣所に入ると誰もいなかった。
かと思うと、うおおおおお、と日向と影山の声が近づいてくる。
日向が俺を見つけるとあー!と声を上げる。
「あっ!Aさん!!」
「やっほ、日向。」
風呂のために服を脱いでいくと何やら視線を感じる。
視線の元に目をやると日向がキラキラした目で俺の身体を見つめていた。
セクハラかい?少年。
「Aさんすっげえ細いっすね!!」
「っるせ。コンプレックスなんだよ。」
日向の頭を小突いて大浴場に入ると龍がタオルを頭に巻いて浴槽の真ん前で濡れたまま仁王立ちしながら男前な表情をしていた。全裸で。風邪引くぞ。
俺が洗い場の椅子に腰掛けると影山が隣に座る。日向座んないの?
「Aさーん!!!」
「うわああああ!!何すんだ、離せ!!!!」
日向が俺の腰に巻きつく。コイツこんなに俺に懐いてたっけ?てか及川みたいなことすんな。
「うをっ!?すっげー!!細ー!?」
嫌がらせか。懐いたと見せかけて嫌いだったパターンか。泣いちゃう。
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作者名:ことり | 作成日時:2015年3月7日 15時