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in 9区アジト 医務室 noside

黄「ん、……」

サツキの瞼がゆっくりと上がる。見慣れた天井。腕に刺さった細い管。懐かしい匂い。

黄「あぁ、帰って、来たんだ」
紫「あ、起きたん?」

突然視界に見慣れた顔が入ってくる。

黄「びっくりした……。僕どのくらい寝てた?」
紫「んーと、4日?3日?くらい」
黄「じゃあ身体鈍っちゃってるね」
紫「しばらく安静やからな」
黄「今すぐにでも動きたい」
紫「あかん。寝ろ」

ちぇー、と言いながらまた瞼を閉じるサツキ。キヨハルはサツキのベッドの横に椅子を置いて座った。

黄「……別に気にかけなくていいよ。もう連れ去られないし」
紫「脱走はしそうやからな」
黄「安静にしてるってぇー」

聞く耳を持たずにキヨハルは持ってきていた本を開いた。

紫「ほんまアホ」
黄「え、なんで僕急に悪口言われたの」
紫「つい」
黄「『つい』で言われてたまるかぁー」
紫「はいはい、大人しくしとき」

あしらいながらページをめくる。ペラペラという音だけが部屋に響く。

黄「キヨハル、」
紫「何?」
黄「……ありがとう」
紫「何がっ、、て、もう寝とるし。絶対狸寝入りやろ」

言って直ぐにふいと顔を背けたサツキにキヨハルは疑いの目を向ける。が、少し微笑んだかと思うと、その頭に手を伸ばした。

紫「お前もええ加減、頼ることを覚えろよ…」

くしゃ、と柔らかい髪を崩しながら、呆れたように呟いた。

________________________
in9区アジト 情報室 noside

緑「大手、あれだけの人数、ウチとの提携、」

薄暗い部屋で、パソコンの青い光がミナトの顔を染めている。ミナトはブツブツと呟きながら、キーボードを叩く手を休めない。パッと画面が白く変わった。そこには1人の人物の顔が映し出されていた。

緑「………なんで、お前が、なんで、お前なんだよっ!!」

そこには、メンバーのリョウガの顔が映っていた。

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nana(プロフ) - 分かりました。ありがとうございました。これからも頑張ってください。 (2021年7月30日 16時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
珠乃(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。とてもいい案だと思ったのですが、自分が考えている設定と矛盾する点が出てきてしまうので、申し訳ないのですが……。ご期待に添えず申し訳ありません。稚拙ではありますがこれからもご愛読していただけると幸いです。作者より (2021年7月21日 23時) (レス) id: 3737864907 (このIDを非表示/違反報告)
N - 案なんですけど番外編とかで新メンバーを作ってその新メンバーがボスを追い詰めて「殺さないから一人の僕を仲間にしてほしい」というそれで仲間になる。みたいなやつどうですか? (2021年7月10日 20時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:珠乃 | 作成日時:2021年4月8日 16時

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