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in9区医務室
ジリリリリリリ
桃｢……ん、？｣
緑｢あ、起きた？｣
けたたましく鳴るベルの音に顔を顰めていたミナトがコタロウに意識を移す。
桃｢……ミナ、ト、？｣
緑｢うん。意識も大丈夫そうだね｣
ぼーっとしていたコタロウの目がハッと見開かれる。
桃｢っ！行きなきゃ！｣
ガバッと勢い良くベッドから飛び起きるコタロウ。その勢いでベッドから布団が滑り落ちた。
緑｢コタロウ、急に動いちゃ駄目だよ｣
桃｢何言って……！｣
緑｢それに、行かなきゃ、ってどこに？｣
桃｢そんなのっ……｣
決まってるじゃん、そう言いかけたコタロウは口を噤んだ。それほど、目の前のミナトの瞳は静かだった。スゥーと息を吸い込んだミナトが静かに手を持ち上げる。そのまま指でトントン、と耳に着けたインカムを軽く叩いた。
桃｢ミナト……？｣
緑｢今回の戦略、コタロウの動きは入ってなかったよ｣
桃｢……！｣
ベッドの上で固まったコタロウにミナトは、コタロウの腕に刺さっていた点滴の針を抜きながら、再度質問を投げかける。
緑｢行くの？｣
我ながら悪質な質問だとミナトは思った。それでも、このままのコタロウを現場に送り出せば死んでしまう、そうミナトの勘は警告していた。
桃｢僕は、僕は、｣
コタロウはギュッと布団を固く握りしめる。そのまま静寂な時間が過ぎていった。ミナトが何か言おうとした時、インカムから焦った声が流れる。
青｢誰か増援頼む！｣
黄｢リョウガ、まだなのっ！？｣
ミナトの顔が凍りつく。やばい、そう思った。あの2人が増援を頼むなんて余程のことだとミナトは理解していた。
桃｢ミナト、誰からの、｣
緑｢……ボスとサツキが増援を要請した｣
そしてそれは、コタロウにも痛いほど分かる事だった。コタロウは1度目を閉じて深呼吸をすると、ゆっくりと目を開ける。
桃｢僕が行く｣
緑｢え、？｣
桃｢僕が行かなきゃ誰が行くの？｣
緑｢でも、コタロウはさっき意識が戻ったばっかりで｣
桃｢だからって、あの2人が出してる増援を誰かに任せてここで静かにしてるなんてこと、僕にはできない｣
言い切ったコタロウの瞳には静かな覚悟が宿っていた。
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nana(プロフ) - 分かりました。ありがとうございました。これからも頑張ってください。 (2021年7月30日 16時) (
レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
珠乃(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。とてもいい案だと思ったのですが、自分が考えている設定と矛盾する点が出てきてしまうので、申し訳ないのですが……。ご期待に添えず申し訳ありません。稚拙ではありますがこれからもご愛読していただけると幸いです。作者より (2021年7月21日 23時) (レス) id: 3737864907 (このIDを非表示/違反報告)
N - 案なんですけど番外編とかで新メンバーを作ってその新メンバーがボスを追い詰めて「殺さないから一人の僕を仲間にしてほしい」というそれで仲間になる。みたいなやつどうですか？ (2021年7月10日 20時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠乃 | 作成日時：2021年4月8日 16時
