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in 隣区アジト
鼻につくような甘酸っぱい香りに混ざる煙草の匂い。顔を顰めたリョウガを横目にケイイチロウは作り笑顔を崩さなかった。
青｢今日はよろしくお願いします｣
隣｢こちらこそ、よろしく頼むよ｣
ケイイチロウより遥かに年配の隣区の長はぞんざいな口調で話し続けるが、ケイイチロウは気にも留めず丁寧な口調で話し続けた。話し合いも順調に進み、ケイイチロウが別れの挨拶を切り出そうとした時、隣区の長は薄ら笑いを浮かべて口を開いた。
隣 ｢ところで、君のところの拠点は今連絡が着くかい？｣
青｢……なぜです？｣
少しの沈黙の後、ケイイチロウの瞳から光が消えた。幸か不幸か、その変化を感じ取ったのはリョウガだけだった。
隣 ｢いや、最近うちの若いのが調子に乗っていてね。そちらに被害がないか心配なんだよ｣
わざとらしい笑みを浮かべた隣区の長はケイイチロウの顔を伺う。ニッコリと笑みを崩さないケイイチロウの目は笑っていなかった。
青｢ご心配なく。そう簡単にやられる奴らじゃないので。｣
隣 ｢ほぉ……？｣
青｢リョウガ、｣
赤｢はい。あーあー、聞こえる？戦況は？全員無事？なら良かった｣
青｢だそうです｣
呼ばれたリョウガがインカムに手を当ててアジトに連絡をとる。流れてきた予想通りの答えに、そうだろうなぁ、と思いながらも声に出して伝える。可笑しそうに微笑むケイイチロウに対して、隣区の長の顔は青ざめていく。
青｢まぁ……｣
その声を聞いて、リョウガは篭手の金具を固定した。
青｢俺の区に手ぇ出したんだ。……どうなんのか、分かってるよな？｣
先程までの丁寧な口調は見る影もなく、驚く程に低い声は間違いなく怒りに満ちていた。
隣｢ひっ、や、やれ！！｣
その声を聞いて、長の後ろにいた部下が拳銃を取り出してケイイチロウに向けた。
パシュッ
その頭に赤い花が咲いた。手には拳銃を握ったまま、赤い水溜まりを広げる死体に、一瞬周りは固まった。その隙を逃さないはずが無く、ケイイチロウとリョウガは手近な敵からどんどん殲滅していく。
青｢いいよ、キヨハル。そのまま｣
数百メートル離れているところにいるであろうスナイパーに向けた言葉は、インカムを通した本人にしか聞こえなかった。
どこからともなく降り注ぐ弾丸と躊躇なく繰り出される蹴りと拳に、隣区のアジトはものの10分で血に染った。
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nana(プロフ) - 分かりました。ありがとうございました。これからも頑張ってください。 (2021年7月30日 16時) (
レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
珠乃(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。とてもいい案だと思ったのですが、自分が考えている設定と矛盾する点が出てきてしまうので、申し訳ないのですが……。ご期待に添えず申し訳ありません。稚拙ではありますがこれからもご愛読していただけると幸いです。作者より (2021年7月21日 23時) (レス) id: 3737864907 (このIDを非表示/違反報告)
N - 案なんですけど番外編とかで新メンバーを作ってその新メンバーがボスを追い詰めて「殺さないから一人の僕を仲間にしてほしい」というそれで仲間になる。みたいなやつどうですか？ (2021年7月10日 20時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠乃 | 作成日時：2021年4月8日 16時
