もしもの話をするのはやめにしよう (ページ10)

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お酒弱いくせに飲んだりしないでよ…

コタツで眠るドンヒョクの顔を見る

お風呂も入ってないよドンヒョクさん〜
スーツ着たまんま寝たらしんどいよ〜

「嫌なことでもあったのかって、」

普段は自分の限界をちゃんと考えて
飲み会でも潰れる人の介抱係なのに

飲みたくなるくらい嫌なことがあったの？
忘れたくなるくらいのこと？

…私には話してくれないんだよねいつも

私にできることなんて何も聞かずに
そっとしといてあげることくらいだし

かと思えば私じゃない女の子には言ってたりするよね

あ、ダメだ腹立つ

「イドンヒョクの分からずや〜」

せめて着替えてから寝ろって揺さぶるけど
起きる気配がない

むにゃむにゃ言ってるし
寝てる時だけは可愛いこの人

起きて出てってくれないかな

どうせ今日はさっきのキスのせいで
寝れそうにないから

いつまで居座るつもりなの

いつまで一緒にいてくれるの

HC「ぅ…A？」

「起きた？着替えだけでもしなきゃ、スーツ」

HC「んん、いいから、こっち来て」

ほんとに何があったのドンヒョク

怖い夢でも見た？体調悪い？

他に言うことなんていっぱいあったじゃんね

「私の事好きすぎるの？」

HC「…好きすぎるよ…」

なんでこうも自分で自分の
首締めるのが得意なんだ私

目は瞑ったまま、私の手をずっと
にぎにぎしてさわさわして、

いるじゃんここに、私いるよ

HC「…離れんな」

離れてほしくないのは紛れもない事実なのに
なんで離れないよって返せなかったんだろう

頭を冷やすために散歩に行くことにしよう

ドンヒョクの手とカーペットに挟まれた手を抜いて

私は家を出た