もしもの話をするのはやめにしよう (ページ13)

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ただの触れるだけのキスだったけど、
ドンヒョクはびっくりしたように動きを止めた

HC「な、に」

「待ってって言ってるのに待ってくれないから」

HC「、や、だから」

話を聞いてほしくてドンヒョクの顔を
両手で包んで強制的に目を合わせる

なんでかおどおどしてるドンヒョクが
ちょっとだけ面白くて笑いそうになった

笑うと不機嫌になるから我慢したけど

「あのね、私の方がずっと前から
ドンヒョクのこと好きだったよ。

彼女がいるのに、同じ部活の仲間なのに、
引退したのに卒業したのに、社会人になったのに、
ずっとずっと好きでごめん、ん…」

HC「ん、続けて？」

「キスされたら、喋れな、」

HC「好きで何なの？
ごめんなさいって言った？」

また少し怒ったような顔をして、
私が話そうとするとキスしてくる

だってごめんなさいでしょ？

私がずっとドンヒョクのこと追っかけて
離れられないようにしたから…

だからね、好きだけどもう終わりにしなきゃね…

「ごめん、最後なのに告白して、」

HC「何言ってんのかわかんねぇんだけど」

本当にわかんないって不思議そうにする
ドンヒョクがキスをやめて私を起こす

話をしようってことだよね？

HC「俺の事、好きなんじゃないの？」

「…うん、好きだよ、」

HC「じゃあなんで最後とか言ってんの」

あ、ドンヒョクのシャツしわしわだ、
せめて最後にアイロンでもしてあげようかな

ネクタイもどっかリビングに放ったらかしでしょ？

最後じゃなくて、これからそうしたいなんていうのは

「私のワガママだから、かな」