運命の糸 (ページ7)

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お見事ページ7

ゲームが終わってテーマパークから出る
プレイヤーは半分になっていた

どうしてこんな世界に来てしまったのだろう。
これからもこんなゲームを続けなきゃいけないの？

そんなことを真っ白になった頭で一生懸命整理する。そんなことしても無駄なのに。

「お見事」

『チシヤさん…』

「花言葉ねぇ」

『な、なんで。わかってたなら…』

そう隣に咲いている薔薇は数によって花言葉が変わってくる。
1本=あなたしかいない
2本=この世界に2人だけ
3本=告白
看板の横にある結婚とかかれたものに相応しいのは“あなたしかいない ”という意味の1本の薔薇だろう。

「このあとどうするの？」

少しだけ口角を上げる彼。
初めてちゃんと顔を見た気がする。不思議なくらい整ったその顔立ちに驚いた。

『え、えっと…調べたいことがあるので…』

「そっか、残念」

ほんとにそう思っているのかよ、と突っ込みたくなる気持ちを抑える。

『また会いたいな…』

気づいたらそんなことを口にしている自分に嘘でしょと思いながら呆れる

「会えるよ」

『はぁっ？』

「じゃあね。Aちゃん」

どこか分からない場所へ歩き出す彼をみると死んで欲しくないと言う思いが強くなる。
彼が少しだけ恋しい。なんて言えることじゃないけど。生きる理由が見つかった。彼のためにも頑張ろう。

『頑張るよ。チシヤさん…』