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汽車の中の人達を救出していると、地震と共に轟音が聞こえてきた。
何かあったのかと、様子を見に向かうとそこには…
『師匠と、…鬼。』
鬼から感じる雰囲気の禍々しさ、殺気は、今までにないほど強いものだった。
もしかして…
上弦…なのか!?
『炎の呼吸…壱ノ型…』
鬼と目が合う。
ふっ。と鼻で笑ったと思うと
「弱い」
と一言。
その鬼の声が私の耳に届いた時には、目の前に居た。
そして、はっきりと写り込んだ鬼の目には
上弦 参 と刻まれていた。
やはり、上弦っ!!!
『、っ不知火…っ!!!』
ギリギリの所で技を繰り出し、軌道を変えれたお陰で、致命傷は防げたが…
『…っ、ぐ、かはっ!』
横腹を抉られた。
私の太刀は、鬼の腕に切り傷を負わせたのみ。
上弦の鬼がまた攻撃を仕掛けてこようとしているのを捉え、私も痛みに耐えながらすぐさま次の攻撃の体勢に入ろうとしたのだが…
『ぅぐっ、!ほ、炎の呼吸…伍ノっ』
くそっ、間に合わない!!
目では追えるのに身体が付いていかない…!!
「炎の呼吸 壱ノ型 不知火っ!!」
一気に間合いに詰めた師匠に腕を斬られた上弦の鬼は飛び退いた。
そして師匠が私と鬼の前に出て立ち塞がる。
「Aっ!!大丈夫か!」
『…っはい!致命傷は免れましたっ!!』
「竈門少年の所まで行けるか!?」
『はいっ!』
私の言葉を聞くと、師匠はキッと鬼を睨んだ。
「なぜ、手負いの者から狙うのか理解できない。」
「話の邪魔になるかと思った。お前と俺の。」
「君と俺が何の話をする?初対面だが、俺はすでに、君のことが嫌いだ。」
「そうか。俺も弱い人間が大嫌いだ。弱者を見ると虫酸が走る。」
「俺と君とでは物ごとの価値基準が違うようだ。」
呼吸を整えて、止血するんだ…!
集中っ!!!
『…っつ。はぁっ、はぁっ。』
出血範囲が広過ぎる。
いつまでもつか…
「Aさんっ!」
『炭、治郎…っ。』
師匠が話をしているおかげで、鬼の意識がこちらから逸れる。
自身の名前を名乗り鬼にならないかなどと、ふざけた事を師匠に申し出ている。
炭治郎の側に駆け寄ると、炭治郎が教えてくれた。
「Aさん、あの鬼、今まで会った鬼の中で1番鬼舞辻の匂いが強い!」
『あの鬼の目には上弦の参と刻まれていた!気を抜くなよ!!』
この怪我で何処まで闘えるか…
でも、やるしかないっ!!
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こっちゃむ(プロフ) - 柑橘系さん» 柑橘系様、コメントありがとうございます! そんな褒めて頂けるとは!有り難い限りです!実は、本編終了後の方がメインだったりします。笑 楽しんで頂けたのならば、作者冥利につきます。(*^^*) 最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!(*^^*) (2020年10月27日 22時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系 - え、、、??貴方様は天才ですか????本編終了後とかもあるなんて最高じゃないですか!!すごいです!!!尊敬します!! (2020年10月26日 21時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 飛鳥さん» 飛鳥様、コメントありがとうございます!良く分かりましたね!!(*^^*) 替え歌です!気付いて頂けて嬉しいです(*゚∀゚*) ハッピーエンドで終わらせる事が出来て良かったです(^^) 2人は幸せに暮らしていきます!(^^) 目を通して頂きありがとうございました!(^^) (2020年1月20日 7時) (レス) id: 28f6e76fef (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - 途中のはやはり紅蓮華の替え歌でしょうか!?最後!!結ばれて良かったです....お幸せに!! (2020年1月18日 23時) (レス) id: b31001c27f (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - ロアさん» ロア様、コメントありがとうございます!(*^^*) 予想外でしたか?(^^) 楽しんで頂けたみたいで、大変光栄です! 最後まで目を通して下さりありがとうございました!良いお年をお迎えください(*^^*) (2019年12月24日 14時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっちゃむ | 作成日時:2019年12月2日 2時