炎の花 【煉獄 杏寿郎】

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『訓練はいつでも受ける！明日も任務が無い限り可能なはず。師匠や胡蝶様に伺ってみよう。…だから！そうじゃなくて！！』

「どうした？」

『君の妹に会って来いとも言われたのだ！今、妹は何処に？』

「部屋で寝ているんだ。ちなみに、禰豆子と言って漢字はこう書く！」


床に指で
禰、豆、子と、書いてくれた。
俺は、炭、治、郎。とも。


「それと、炭治郎と呼んでくれ！竈門少年はちょっとよそよそしい気がする。」

『分かった。そうさせてもらう。１つ聞きたい。炭治郎のお父様はご存命か？』

「いや。病で亡くなってるよ。何でそんな事を聞くんだ？」

『やはり…。禰の漢字の意味を知ってるか？』

「考えた事無かったなぁ。何か意味があるのか？」

『父親の御霊屋(みたまや)または、父親の霊廟(れいびょう)という意味があるんだ。
御霊屋って言うのは、祖先の霊の安寧と家族の繁栄を祈るための祭壇のこと。
霊廟も同じ意味。先祖の霊を祀るもの。
お父様の魂がこの子を守るようにと、名前につけられたのかなと、思ってな。
あとは、形代(かたしろ)。神霊が依り憑く、依り代の一種という意味もある。』

「そうなんだ！禰豆子が産まれた時にはまだ、父さんは生きてたから、形代の意味かもしれないな！竈門家には先祖代々伝わるヒノカミ様に奉納する、ヒノカミ神楽という舞があるんだ！！Aさんは、物知りだなぁ。」


と、尊敬の眼差しで見てくるものだから少し照れくさかった。


『私の事は褒めなくても良いんだ！私こそ、お父様は、その時ご存命だったのに早合点してしまった！失礼だった！申し訳ない！！』

「気にするな！禰豆子の所に案内しよう。」


そう言う私に炭治郎は、ニッコリと効果音がつきそうな笑顔を見せてくれた。




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