炎の花 【煉獄 杏寿郎】

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「最後までご鑑賞下さいましてありがとうございました！出演者の皆様を盛大な拍手でお迎え下さい！！」


司会進行役のアナウンサーの声が響いた。


盛大な拍手の音と共に、徐々に明るくなる舞台へと出演者達が上がり


公開初日の舞台挨拶が始まった。








ーーーー









舞台挨拶という仕事を終えた後、家に帰りまったりと時を過ごす。


私は隣で部屋着を着て寛ぐ彼に声を掛けた。








『杏寿郎さん、まさか夫婦で主演を飾ると思わなかったですね。』

「そうだな！でも、良い思い出になった！」


よもや！よもやだ！と、豪快に笑った。


『私もです！あの、杏寿郎さん…』

「何だ？どうした？？」


声のトーンを落とした私を心配そうに覗き込む炎の色の綺麗な瞳。


『私と結婚して下さい！！』

「よもや！もう、しているぞ！！」


はっはっは！と笑いながら、私の頭を撫でた。


『映画の私が心に決めてたじゃないですか！来世では、鬼の居ない平和な世になったら、貴方に求婚すると。共に生きると！』


杏寿郎さんは、笑いを止め驚いたように目をパチクリさせたが、すぐにキリッとした顔になり、そうだったな。と言うと言葉を続けた。




「ならば俺は約束しよう！


俺はいつも君の側にいる！


死は2人を分かつことは出来ない！！


何度でも君と出会い


何度でも言おう！！



君のことを愛している、と！！」









『それは、ちょっと反則じゃないですか？ずるいです。』

ジトッと杏寿郎さんを睨む。
だが真っ赤な顔では、何の意味もない。


「む！ずるいとは心外だ！！君から始めた事だし、この言葉に嘘は無い！」


豪快に笑う杏寿郎さんの言葉に、更に顔が赤くなり、顔が上げれなくなるのだった。




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END

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