17 安心の中で ページ49
『はぁっ、はぁ…っ…はっ。』
ただ、ひたすら走る、あなたの元へ。
遡ること数分前。
水曜日の定休日。
私は買い物へと来ていた。
その時、私の携帯に1本の連絡が入った。
「降谷さんの奥さんですか？私、降谷さんと同じ所属の風見と申します。降谷さんが爆発に巻き込まれ、警察病院に運び込まれました。」
『…っ！？』
私の世界から音が消えた。
手の力が抜け、電話が耳元から離れた
「ーーーー。ーー？ーーもし？もしもし？」
『あ、ごめんなさい…。今から向かいます。』
「お気をつけてお越しください。」
零が…？
遅かったり早かったりだったけれど
毎日何事もなく、帰ってくることが当たり前となっていた。
だから、こんな大事なことを忘れていたのだ。
常に危険と隣り合わせだということ
いつも無事に帰ってくるという安心の中で
失っていたものがあった。
それは
いつ会えなくなってもおかしくないという
危機感だった。
すぐさま店を出て、通りに出てタクシーを拾おうとするが
こんな時に限って全然タクシーが走ってない。
家に帰って車を取りに行くより、走りながらタクシー拾おう。
そう決めて私は、再び走り出した。
１つの信号すら待ち遠しい。
変われ、変われ。
変わった途端にまた、走り出す。
『…っ、はぁ…！？あ！タクシー！！！』
「お客さん、どちらまで？？」
『はぁ、はぁ…はぁ…っ、け、警察…病院まで…。』
「警察病院？」
『はい、…っ、はぁ、お願…っいします。』
『ありがとうございましたっ！！』
警察病院に着くと慌ただしく支払いをしタクシーを降りた。
受付で病室を聞く。
病院内では走っちゃダメだなと思いつつも
病室へと向かう速度は早まるばかり
ボタンを押して表示板を見るが
『あ…今上に登っていったのか…』
エレベーターが降りてくる間もどかしく
階段を駆け上った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 734人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こっちゃむ(プロフ) - かなみさん» かなみ様も再びコメントありがとうございます！ あれはもう涙を誘うお話でしたね(TT) 高明さんも察するの早すぎてなんかもう…。 夢でくらい良い夢見ても良いですよね！？笑 のんびりほんわかな、降谷家をこれからも見守って下さい(*^^*) (2018年9月23日 17時) (
レス) id: 7d2c15605b (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - サンデー読みました…泣きました｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡お兄さん…切ない…本編は双子と零とひろみつが可愛くて萌えました( ^ω^ ) (2018年9月23日 8時) (レス) id: 1c1fe68b1d (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - Akiko Taneiさん» Akiko様、いつもコメントありがとうございます！景光さん生存説は、私の中ではまだ継続中です。お父さん大好きー！な気持ちが伝わりましたでしょうか？ 景光さん、ナイスな提案ですよね？笑 (2018年9月23日 8時) (レス) id: 7d2c15605b (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 三神奈津美さん» 三神様、いつもコメントありがとうございます！今回のサンデー泣きそうになりました。驚きました？？お父さん大好きですからね(^^) 今ちまちまと下書き中です！更新今しばらくお待ち頂けると幸いです！(*^^*) (2018年9月23日 8時) (レス) id: 7d2c15605b (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - ヒロさん生きてた！ありがとうございます。双子のパパを思う気持ちに感動しました。それにしても『おやじ』発言には笑いました。 (2018年9月22日 9時) (レス) id: 9e9a329289 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こっちゃむ | 作成日時：2018年8月29日 0時
