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私の仕事はある程度は、パソコン1つで出来る。
都合を合わせ仙台に残り、引っ越しと手続きを進める。
もちろん、私1人じゃなかなか大変な作業なので母方の親族方にも手伝って貰った。
まぁ、主に役所に行っている間の子守だが。
遺品整理もしないと。と言われたが、家は残すのだから急いでやる事でも無い。
今、この子達にどれを遺しておきたいかなどと聞いても、分からないだろうし。
この子達にとって、全てが親との思い出だ。
こちらが勝手に判断して捨てる訳にはいかないし。
この人達、金目の物を持ち帰ろうとしているんじゃないか?などと、疑ってしまう始末。
空き家は劣化が早いから、定期的に換気や掃除を頼もうと思ったけど…
ちょっと、信じる事が出来ない私がいた。
こっちに越してくるのも手だけど…
この人達が近くに住んでると思うと、私の気が滅入りそうだった。
ちょくちょく様子見だなんだと言って、小言を一言二言残していきそうだからだ。
今も本当に2人引き取って大丈夫なのかとか、貴女も独身で親も亡くしてるのに、悠仁君だけでも引き取ってあげれれば…など、好き勝手言っている。
『大丈夫ですから。これでも収入は良い方なので。』
軽くいなしながら、引越しの準備を進めた。
「これも、いい?」
お気に入りなのか、少しへたったぬいぐるみを取り出した。
「ゆうじ、あんまりもっていくと、へやがせまくなる。」
宿儺の言い分も分かる。
「……。」
明らかに落ち込んでしまった悠仁。
そんな悠仁に声をかける。
『好きなだけ持って行くと良いよ。』
「ほんとっ!?」
『嘘はつかないよ。安心して?』
『お昼ご飯は何が良いかなー?』
「んとね、らーめん!!」
『悠仁はラーメンね。宿儺は?』
「…なんでもよい。」
『本当に?へい、ゆーじ!』
「?」
『宿儺の好きな食べ物教えて?』
「んとね、たまごやき!!」
「…あまいのは、このまん。」
『おーけー!Aちゃんに任せなさーい!』
バタバタと慌ただしく1日1日が、過ぎていき3日で、引っ越しの準備は終えた。
『さ、行くよー!トイレは大丈夫?』
「はーい!」
『「いってきます!」』
「……ます」
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作者名:こっちゃむ | 作成日時:2021年2月2日 13時