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「なんだ。口にはせんのか。」
パチリと開いた目に驚き、声を上げてしまう。
『なっ…!?起きてたの?口にはしません!』
「流石に良心の呵責に苛まれるか?」
ケケケと笑いと起き上がる彼は、まだ5歳だ。
お互い前世の記憶持ちと言えど、22歳と5歳。
それに、特殊な生まれだけど親と子である事には間違いない。
私はどう思われても良いが、その目が宿儺や宿禰に向き彼らが傷付くのだけは、御免だ。
守ると誓ったのだから。
『うーん。そうだねー。』
軽く濁すも、宿儺にはお見通しのようで
「くだらんな。どんな姿でも俺は俺だ。禁忌とされていようが、関係ない。俺と共に歩む気はないのか?」
赤味の強い瞳が、私をしっかりと見据える。
『宿儺は良いの?多分、茨の道だよ?』
「俺は、お前さえ居れば地獄でも良いぞ?」
笑いながら小さな掌が、私の頭を優しく撫でた。
『んー、じゃあ、宿禰が結婚してから考えよっか。』
「あと何年あると思ってる?」
『早くて13年かな。』
「まぁ、良い。こちとら1000年以上は待っておったからな。13年なんて、瞬きほどだ。」
『さ、朝ご飯食べよ?』
手を差し出すと、グイッと引っ張られた。
チュッ。
唇に柔らかい感触、ボヤけるほど近く写る、宿儺の瞳。
キスされたと理解するのに時間はかからなかった。
『!?』
動けなくなっている私をよそに、ぴょんとベッドから降り、先を行く宿儺。
「置いて行くぞ?」
と、私を振り返るのに、一緒に行こうと手を伸ばす愛しい人。
私は、宿儺の手を取った。
貴方と一緒ならどこまでも。
HAPPY END...?
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こっちゃむ(プロフ) - 朧さん» 朧様、コメントありがとうございます!(^^)夢主さんイカれてますので、食べちゃいましたねw 神作品と言って頂けて本当に光栄です。涙までっ!こちらこそ、感謝の気持ちでいっぱいです!また、別の作品で会えることを願ってます!読んで頂きありがとうございました(*^^*) (2021年2月14日 22時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
朧 - こんばんは!神作品を作っていただきありがとうございます。夢主が宿儺の指を食べた所は「え、それヤバナイ?」と思いましたwでも後でまた生きてくれてて良かったと思いました!過去編もめっちゃ泣けました。本当にありがとうございました! (2021年2月13日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 猫人さん» 猫人様、コメントありがとうございます!(*^^*)数ある作品の中から目を通して頂けるだけでも光栄なのに、一気見、神作と、お褒めの言葉、大変嬉しく思います(*^^*) 最後までお付き合い頂きありがとうございました!(^^) (2020年12月29日 10時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
猫人(プロフ) - 設定やストーリーがしっかりしていて一気に見てしまいました!とてもおもしろかったです。神作をありがとうございます!! (2020年12月28日 22時) (レス) id: 06ea173e41 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 雪丗さん» 雪丗様、いつもありがとうございます!この話は終わりは決まってたのです(^^) 書き置きにオチまで載せてしまうとあれかなーと思って載せなかっただけなので!なんて言うか、勢いで書き切りました!!また、改めてメッセージ読ませて頂きますね!(*^^*) (2020年12月16日 17時) (レス) id: 04ce2c00fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こっちゃむ | 作成日時:2020年12月14日 21時