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土を踏みしめる足音

台車の軋む音

呼吸音


静かな冬の朝に、私の立てる音だけが響く


吐く息は白い。


雪も積もり始めてきている。





『今年も寒くなりそうだ。』




見上げた空は、今にも雪を降らせそうな曇り空。



雪を見るとあの日の惨状を思い出す。


あの日の事だけは、昨日の事のように鮮明に覚えている



竈門家のみんなが悲惨な運命を辿ってからもう早くも、5年が経とうとしているのに



あの日の衝撃は、忘れられそうにもない





なのに





どうして…



あなたの声を忘れてしまったのだろう…




あなたの事は何一つ忘れるもんかと思っていたのに…





人はまず、声を忘れていくらしい。

次に顔。

そして思い出。

だから、繰り返し思い出に縋り、忘れないようにしてたのに。



声を忘れてしまった。




思い出の中の炭治郎は、私にとても優しく笑いかけてくれているのに…




『このまま全て忘れていっちゃうのかな…




寂しいよ…




炭治郎…』









あまりにも突然過ぎる別れ



あの日が最後になるだなんて思ってもみなかった…



年越し前の寒さが厳しい日だった。

一人で山を降り炭を売りにきていた炭治郎。


確か…


『お皿を割った犯人探しさせられてたなぁ…。私は、私は、今年は、炭治郎のヒノカミ神楽を見に行くから!って、言っただけだっけ?あの日が最後だと分かってたら…』





私は一体何を話したんだろう。



この変わらず続いている恋心だろうか?



それとも…



一緒に逝くことを選んだのかもしれない。






これ以上忘れないように私は山を降りる道中、炭治郎達との思い出を思い出す事にしている。





覚えている中で、1番古い思い出は…





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こっちゃむ(プロフ) - 豆腐さん» 豆腐様、コメントありがとうございます!(^^) そう言って頂けて、大変嬉しいです!!(*^^*) 伊之助の方も何となく終着点が見つけられたような…?という感じですので、もうしばらくお待ち下さい!(>_<) 応援して下さりありがとうございます!(^^) (2020年2月29日 13時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐 - 炭治郎と夢主ちゃんのお話面白かったです!伊之助と夢主ちゃんの物語も気になりますね…!頑張ってください! (2020年2月28日 20時) (レス) id: 1a85cef6da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こっちゃむ | 作成日時:2020年2月19日 11時

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