6-2 ページ16
.
『あっつ！マスクはやっぱり蒸れるなー』
そんなことをボヤくAさんの隣を歩く。
「なぁ、それめちゃ怪しいんだけど？」
『え？何が？』
と、分かってない様子で俺を見上げる。
「だから、帽子に、マスク、そんでもってサングラス。せめてサングラス外したら？」
『目からも日焼けするからしておくの。』
「知ってる。じゃあ、そんなに濃い色のサングラスだと余計に瞳孔開いて紫外線吸収するのは知ってるか？」
『嘘っ！？』
「ほんと。シミがこわーいAちゃん？外すことをお勧めするぜ？」
『じゃぁ…外す。あ、良いこと教えてくれた陣平にご褒美。』
ちょっと目つぶって、屈んで？？
Aさんの口元はマスクに隠れて見えないが、目は悪戯に笑っている。
「は？なんで？？」
悪戯されんのか！？と構えるものの、Aさんは
『いーから、いーから！すぐ終わる！』
諦めそうにもねぇ。
だから、仕方がねぇから目をつぶり屈む。
「これで良いか？」
『大丈夫。5秒目をつぶっててねー？』
いーち
にー
Aさんが近づいてきたのか、俺の顔に影が出来たみたいで
目をつぶっていても暗くなるのが分かった。
やけにドクドクと心臓が高鳴る。
さーん
しー
スッ
両耳と鼻に重みがかかると
『5！陣平ありがとう。もう良いよ。』
目を開けると、さっきより辺りが暗くなっていた。
『それ、あげる。
今度色の薄いやつ買いに行くから、そしたらそれは必要なくなるし。』
俺に先程までAさんが掛けていたサングラスを掛けたのだった。
『陣平、似合ってる。カッコいい。』
「…っ！！」
思わぬプレゼントと褒められたことに口元が緩み慌てて口元を隠す。
そんな、発言をしたAさんは、鼻歌を歌いながら先を歩く。
キスじゃなかったのかと、落胆している自分に気付くと同時に、俺はAさんに惚れてるんだ、と理解した。
そう考えると、最近モヤモヤしていた気持ちも腑に落ちる。
Aさんと仲良くしている男に嫉妬してたんだと。
弟じゃなく、男として頼ってもらいたかったのだと。
『陣平ー？おいてくよー？？』
と、振り返るAさん。
仕事でもAさんを追い越し、頼ってもらえる男になれるその日まで
待ってろよ？
「すぐ、追いつく！」
『待ってる！』
M 松田が
K 恋に気付いた
5 5秒の出来事。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 684人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ahr(プロフ) - 好きすぎてまた戻ってきました！３周目いっきまーす‼️ (4月26日 22時) (
レス) id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - はわわさん» 美味しいですよねー(*´˘`*) 今年の夏もお世話になりそうです(*ﾟ∀ﾟ*) 伝わる人がいて本当に嬉しいです！(*^^*) (2022年5月18日 14時) (レス) id: 1838f625e8 (このIDを非表示/違反報告)
はわわ - やせうまが食べたくなったときはたまにしますね (2022年5月15日 1時) (レス) id: 7f8b0d6085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - はわわさん» はわわさま、コメントありがとうございます！はわわさまもそうめんにきな粉かけて食べますか？(*´艸`) (2022年5月14日 2時) (レス) id: 1838f625e8 (このIDを非表示/違反報告)
はわわ - 大分！！私の実家も大分だわ！ (2022年5月14日 1時) (レス) @page17 id: 7f8b0d6085 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こっちゃむ | 作成日時：2018年11月7日 13時
