23-2 ページ19
「ほら、早く閉めろ？！Aも僕の言うことを聞かないと、今すぐこのスイッチ押すからねー？」
「「かあさんっ！！まって！！おねがいっ！！」」
ドアノブを壊した扉は閉められて、双子の姿も見えなくなった。
その後、離婚届を書き電話で別れを告げろと言われて、今に至る。
この男の名前も教えてもらった気もするが、もう3年以上の話なのだから、名前なんて覚えていないというのが正直なところ。
零しか考えられなかったので、他の男性には全く興味がなかったのだ。
それに、子育てに仕事に追われていた時に色恋沙汰なんて、余裕がなかった。
「何考えてるの？今は僕と2人っきりでドライブ中なのにな。それと、何持ってるの？」
『何も考えていないわ。持っているのは家の鍵よ。』
何か変なものを持っていると思われ、スイッチを押されても困るので、キーホルダーの付いた家の鍵を素直に見せる。
「なら、僕のこと考えてよ。でも家の鍵？もう使うことないでしょ？」
『鍵は家を出るときの癖で持ってきちゃったのよ。じゃぁ、教えて？？目的は何？それと、その荷物は？』
本当は、また私があの家に再び帰れるようにとお守りとして持ってきた。
零には、あんな酷いこと言ってしまったし、離婚届も置いてきた。
私があの家にいつか帰れたとしても、零とは離婚が成立しているかもしれない。
双子とも会えなくなるかもしれない。
嘘だと気付いて欲しくて、赤いドレスとか言ってみたけど
あんな咄嗟に思いついた嘘の色の話なんて分かるわけないよね…
家に居る双子の状況から、どこまで察することが出来るかも分からない。
「目的はすぐ分かることだよ。この荷物は、Aに着てもらいたい服が入っているんだよ。」
私が気になっている荷物は、家に来た時に箱と一緒に持ってきていた紙袋に入った荷物。
それも置いていくものかと思ったら、また持って車に乗り込んだのだ。
服…？？
その割には何か固そうなものが入っている気もするけと…
触らせてもらえないから何が入っているかは見当がつかない。
山道に入ったと思ったら途中で車を停めた。
「さぁ、案内するよ。」
と、歩くよう指示された。
その手には爆弾のスイッチをちらつかせながら、ニヤニヤ笑う目の前の男。
そして先ほどの荷物も反対の手に握られていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 361人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こっちゃむ(プロフ) - 山PLoveさん» お返事ありがとうございます！(*^^*) 引き続き楽しんで頂けたら幸いです！よろしくお願い致します！(*^^*) (2019年8月11日 21時) (
レス) id: a7150b69fe (このIDを非表示/違反報告)
山PLove(プロフ) - こっちゃむさん» ありがとうございます(^^)コラボ作品楽しみに読ませていただきます(^^) (2019年8月11日 19時) (レス) id: 2af0ed23ae (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 山PLoveさん» 再びコメントありがとうございます！(^^) パン屋シリーズの作品自体の変更箇所はありませんが、私の作品一覧のサブ管理者の作品内にコラボ話があります！(^^) 分かりにくくてすいません(＞人＜;) 作品説明の所にもURL追加しておきます！(^^) (2019年8月11日 8時) (レス) id: a7150b69fe (このIDを非表示/違反報告)
山PLove(プロフ) - ありがとうございます(^^)コラボとは、何処か変更箇所などありますか？笑 (2019年8月11日 8時) (レス) id: 2af0ed23ae (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 雪丗さん» 早速目を通して頂きありがとうございます！ ヒロさんはきっと言いそうなのでwあんなスピーチになりました！(^^) 5年越しの幸せを掴むことが出来ました！そうです。あれが噂の怪獣チビごんですよー！！3児の父ですが、育児は初挑戦ですからね！笑 (2019年6月23日 0時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こっちゃむ | 作成日時：2018年10月2日 0時
