18* ページ21
酸素マスクをつけても、落ち着かない呼吸。
それでもなお、荒い呼吸を繰り返し、シャツの胸のあたりをグッッと掴んでいる。
白石「藍沢先生!!!しっかりしてっ、!!」
緋山「……藍沢…っ、」
自分の名を呼ぶその声に、応えを返すことも出来ない藍沢。
と、そこに西条先生と新海先生が来た。
西条「藍沢、!!」
新海「……おい、藍沢!!しっかりしろ、!」
藍沢「……ハァツハアッハァッ…っ、白石……、ひ…やま…、藤川……、冴島……、っ、今まで……、っ迷惑……、かけたな……」
苦しそうにしている中、そう言った藍沢。
緋山「……あんた、何言ってっ、」
藍沢「……新海………、お前にも……、ハァッハァッ迷惑……掛けて……すまない……っ、」
新海「……藍沢…っ、俺は、お前がいたから、ここまでやってこれたんだ。………お前のおかげだ。………迷惑だなんて……お前と出会って、1度も思ったことない。」
藍沢の方に手を置きながら、そういう新海先生の目には、涙が溜まっていて。
藍沢「………ハァッハァッ、治療……のときも、っ、……俺に…ハァッつきっきりで……、」
白石「……いいのよ、!そんなこと!!!…」
緋山「……あのねぇ、藍沢っ、……あんたと出会ってから、あんたが倒れた時も、何してても……
迷惑だなんて、10年で1度も思ったことないから!!!」
緋山が珍しく、大きな声でそう言った。
その時、ちょうど橘先生とフェロー達も揃って。
全員が揃ったところで、全員の顔を見れて安心したのか……、藍沢は滅多に見せない笑顔を見せて。
藍沢「ハァツハアッハァッ…ッ……お前らに………、
______________出会えてよかった」
そう言って。
横峯「っ、藍沢先生!!!」
名取「……っ、……」
白石「………私も………、藍沢先生に出会えてよかったと……思ってる………」
微笑みながら、そういった白石。
冴島「……私も、です。」
「……俺も、お前に出会えてよかった。……」
そう言えば、藍沢は、付けられた酸素マスクを自力で取った。
藍沢「…っ、…ありがとう…………すまなかった……」
藍沢がそう言った途端、藍沢の手から酸素マスクが落ちて。
藍沢のその手は、力なく落ちた。
酸素マスクが音を立ててゴトンッッと床に落ちる。
俺には、それがスローモーションに見えた。
227人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuuftykk(プロフ) - さくらもちぱんさん» ありがとうごさいます!!楽しみにしてくれているなんて、とても嬉しいです!!頑張ります!! (2019年4月4日 14時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちぱん - 藍沢先生がかいた手紙とかほんとうに感動しました!毎回楽しみにしています。これからもがんばってください! (2019年4月4日 14時) (レス) id: cdc2a4987c (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 愛子さん» ありがとうございます!!リクエストにお答え出来ていて良かったです!こんな作者ですが、これからもよろしくお願い致します! (2019年4月4日 9時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - リクエストした話読みました。個人的には、これまでの話の中で一番です。これからもリクエストさせていただきます。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 0fe946f898 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 実桃さん» そんなことを言って頂けて、とても嬉しいです!!毎回読んでくださってありがとうごさいます!頑張ります、!! (2019年4月4日 0時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:自鳴琴 | 作成日時:2019年2月18日 21時