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no side(?)


……母親は、病気で亡くなったと聞いていた藍沢。


けれどそれは、違った。


藍沢の母親は、自ら屋上から飛び降りたのだった。


フェロー2年目の時に絹江さんが再び運ばれてきた時、母親の後を追って亡くなったと聞いていた
父親がまだ生存していることを知った藍沢。


そして、父親から渡された母親からの手紙。


___

お互い未熟だった2人が、子供を作ってしまったこと、ただその事に自責の念を感じるばかりです。

耕作を、よろしくお願いします。

___


そう書かれていたことを知った藍沢。


母さんは、自ら命を絶った。


…………それは、自分が生まれてきたからなのだ、
とそう思い詰めた。



自分が生まれて来なければ、

母親が命を絶つことも、

父親が家を出て、息子には死んだことにしておく人生を歩むことも、

祖母が貧乏なのに、もう60も過ぎているのに、孫のためにと働き詰めな生活を送ることも、


…………全て、なかったかもしれない。



幼い頃、両親がいないことで、『悪い子』だから捨てられた、とそう思って生きてきた。


誰かから、必要とされたい。


…………きっと、それに似た"愛情"が欲しかったのかもしれない。


けれど、その幼き頃の経験のせいか、人一倍に
必要とされなくなることを恐れていた。


『人は必要とされない限り、生きていけない。……医者も同じだ。……患者から必要とされたくて、腕を磨く。』


だから、学校に行きながらもバイトをし、
それに加えて夜遅くまで勉強し、成績は推薦を貰えるように、いつもトップでキープしていた。


成績が良ければ、推薦も貰えるし、奨学金だって貰える。




人付き合いも、友人関係も、全て要らない。





そうやって、生きてきた。


___ここに来るまで、ずっと。




****


…………でも、ここに来て、"仲間"というものを知った。

家族も、友人もまともにいなかった俺にとって、
出会ってからずっと一緒にいる。


祖母に育てられたと言っても、祖母は働きっぱなしで、いつも独りだった。


家族よりも、長く一緒にいる仲間が、
今では俺の"家族"だった。



脳外に移ってからも、どこか、何か足りなくて。





救命に戻ってきた時は、懐かしくて、温かくて、
自分の育った家にでも帰ってきた、そんな気分だった。

****


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yuuftykk(プロフ) - さくらもちぱんさん» ありがとうごさいます!!楽しみにしてくれているなんて、とても嬉しいです!!頑張ります!! (2019年4月4日 14時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちぱん - 藍沢先生がかいた手紙とかほんとうに感動しました!毎回楽しみにしています。これからもがんばってください! (2019年4月4日 14時) (レス) id: cdc2a4987c (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 愛子さん» ありがとうございます!!リクエストにお答え出来ていて良かったです!こんな作者ですが、これからもよろしくお願い致します! (2019年4月4日 9時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - リクエストした話読みました。個人的には、これまでの話の中で一番です。これからもリクエストさせていただきます。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 0fe946f898 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 実桃さん» そんなことを言って頂けて、とても嬉しいです!!毎回読んでくださってありがとうごさいます!頑張ります、!! (2019年4月4日 0時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:自鳴琴 | 作成日時:2019年2月18日 21時

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