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雪村side
患者さんを運ぼうとした時に荷物がこっちに崩れてきて、でも急な事で、逃げようと思っても体が上手く動かなかった。
その時、だった。
藍沢「……雪村!!」
そんな藍沢先生の声と共に、目の前に荷物が崩れ落ちてくる。
「……った、」
荷物の一部が足にあたって、少し痛いが、恐らく打撲程度。
荷物の下敷きになることは無く、搬送しようとしていた患者とレスキューも問題なく。
藍沢「…っ、雪村、怪我ないか?」
そう聞かれ、藍沢先生の方を向くと、藍沢先生はこめかみから血を流していて。
「あ、藍沢先生、こめかみから出血してます!!…大丈夫ですか!?」
藍沢「……心配するな。少し切っただけだ。」
「…っあ、でも、処置だけでも……」
藍沢「…いい。これくらい。まだ患者がいるだろ。…行くぞ。」
そう言って藍沢先生は立ち上がる。
はい、とだけ応えて、藍沢先生の後ろについて行く。
……どうしよう。私を、庇って、怪我させてしまった……。
藍沢先生は普段通りで、何事も無かったかのように動いている。
…何もないのだろうか。
本当に、少し切っただけなのだろうか。
そう思うが、動きはいつもと変わりなく手際よい。
後でもう一度しっかり謝らなければ、
そう思いながら次の患者の元に向かい、藍沢先生のフォローをした。
幸い軽傷で、すぐに終わりそうだ。
****
藍沢side
雪村に大丈夫か、と聞かれた時は、咄嗟に大丈夫だと答えたものの、ついさっきから頭が痛い気がする。
でも、目の前には助けられる命がある。
絶対に、救わなくてはならない………
そういいきかせ、処置を続けた。
「……終わった。……この方は軽傷なので近くの病院に、白車で搬送してください」
レスキュー「…分かりました!!」
「……雪村、行くぞ」
そう言って立ち上がった途端に、立ちくらみがして、激しい頭痛がした。
その途端、膝から崩れ落ちるのだけは自分で理解出来た。
「…藍沢先生!!」
そんな雪村の焦った声を最後に、意識が遠のいていく。
………そこからの記憶は、ない。
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Mayo(プロフ) - コメントさせていただきますm(_ _)m 1学年の人数がほぼ同じだったのでびっくりしました笑 もしかしたら、、、同じ学校かもしれないですね笑 (11月1日 12時) (レス) @page5 id: cceacc8367 (このIDを非表示/違反報告)
nelpage(プロフ) - yuuftykkさん» 大丈夫です!再開したらまたリクエストさせていただけます! (2018年12月13日 23時) (レス) id: 7c3bc998f3 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - nelpageさん» コメントありがとうございます!あんな感じで大丈夫だったでしょうか……?またリクエスト再開した時にはリクエストして頂ければ嬉しいです! (2018年12月13日 22時) (レス) id: b775334b67 (このIDを非表示/違反報告)
nelpage(プロフ) - わー!!リクエスト書いて頂いてありがとうございます!!これからもリクエストして大丈夫ですか? (2018年12月13日 22時) (レス) id: 7c3bc998f3 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - バナナ7さん» リクエストありがとうございます!!そう言って頂けて嬉しいです!!明日でテストが終わるのでまた明日から更新していきます!!また今溜まっているリクエストがかけ次第書かせていただきます♪♪ (2018年12月10日 17時) (レス) id: b775334b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:自鳴琴 | 作成日時:2018年11月19日 18時