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no side
藤川「藍沢ー、?大丈夫か?」
と言いながら俺の額に手を当てる。
その手はとてつもないくらいに冷たくて、寒気がした。
藤川「あっついな、はるか、これどう、?」
冴島「……ちょっと失礼しますね、」
という冴島の声と共に、また額に手が置かれる。
冴島「……新海先生、昨日からずっとですか?」
新海「あぁ、良くなったり悪くなったり、ですね。今朝は少し熱下がったんですけど、またぶり返して。……さっきは過呼吸起こしてたので……」
藤川「過呼吸、!?」
冴島「……ちょっと、静かに!」
藤川「……あ、ごめんなさい……」
…そんないつものやり取りに、
いつもなら藤川がうるさい、と思うだろうが、
今はそのやり取りを聞いて少し安心した。
冴島「…今からうち連れていきましょうか?どうせ明日からうち来る予定でしたし。私は別に構いませんけど。」
藤川「俺も全然大丈夫。……それにウチになら万が一のために、って酸素マスクとかあるし」
新海「……じゃあ、お願いしてもいいですか?俺はあんまり脳以外詳しくないですし、救命の人の方が安心なので……。」
冴島「そんなことないですよ、ちゃんと薬や点滴の指示くれたじゃないですか。…………じゃあ、連れていきますね。」
藤川「俺、車回してくる!」
冴島「分かったわ。………新海先生、ちょっと手伝ってもらっていいですか?」
新海「あぁ、大丈夫ですよ。……俺運んでいきます。……藍沢、ちょっと我慢しろよ、」
そう言って俺を抱えた。
…………俗に言う、お姫様抱っこ。
冴島「藍沢先生の荷物これですか、?」
新海「あぁ、はい。」
冴島「じゃあ持っていきますね」
「……わる…い」
冴島「……別にいいですよ。藍沢先生は悪くともなんともないですから。」
*****
藤川「荷物ここに乗せて。……おぉ、なんか新海先生王子m……「余計なこと言わなくていいから!」
藤川「…はい……」
そんなこんなで、藤川の車に乗せられた。
新海「……じゃあ、あとよろしくお願いします。」
藤川「なんか藍沢の保護者みたいだな!」
その言葉に、冴島がギロリ、と藤川を睨む。
藤川は、ゴメンナサイ、と言ってそれっきり黙っていた。
新海「藍沢、ちゃんと休めよ。」
「……あぁ…。……ありがとう……」
新海「じゃあまた何かあったら連絡ください。俺も駆けつけるんで。」
藤川「おう!」
藤川がそう言うと、車は発進した。
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yuuftykk(プロフ) - バナナ7さん» ありがとうございます!!リクエストにお応え出来ていたのなら良かったです…!!これからも頑張ります!! (2019年1月10日 19時) (レス) id: b775334b67 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ7(プロフ) - リクエストにお答えいただきありがとうございます!冗談抜きに想像していたどうりだったので嬉しかったです!これからも頑張ってください! (2019年1月8日 19時) (レス) id: 0e39ffe2b2 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 今の話を頑張ってください!無理はしないでください。応援してます! (2018年11月18日 21時) (レス) id: f876d72237 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 琥珀さん» コメント&リクエストありがとうございます!!今書いてるのが思った以上に長引かせてしまったので早く終わらせて琥珀さんのリクエストも書けるように頑張ります!! (2018年11月18日 21時) (レス) id: c79561431b (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 診察とか治療は病院嫌いなので嫌がって欲しいです。それで無理やりされて欲しいです! (2018年11月18日 18時) (レス) id: f876d72237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:自鳴琴 | 作成日時:2018年9月21日 20時