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「……ん……」
目が覚めたら、もう朝で。
時計を確認すると6時だった。
今日は確か当直だったはずだ。
まだやらなければいけないものも脳外科に置いてある。
朝のうちに少しでも済ませようと、朝ごはんを食べて出勤する。
脳外科の医局に行くと、新海がいた。
新海「…あれ、藍沢?もう来たのか?」
「…あぁ、まだ仕事が残ってたからやろうと思ったんだ。」
新海「あんまり無理するなよ、お前に倒れられたら困るからな」
と、優しい笑顔で話す。
「俺も医者だ。自分の体調くらい分かる。」
新海「…そうやって言って倒れたことあるくせに。よく言うな」
「…………。救命行ってくる」
そう言って新海が口を開く前に医局を出た。
新海「ったく……。……逃げたな、あれ。」
***
救命の医局に行くと、白石がデスクに伏せて寝ていて。
相変わらずだな、と思いながらデスクに行くと、
なにか封筒が置いてあって。
差出人も何も書いていない。
「……??」
と、封筒を開けようか迷っていると、
白石が起きたようで。
白石「……ん、あれ、?藍沢先生!……やだ私寝ちゃった……」
その時ちょうど緋山が仮眠室からでてきた。
緋山「あれ藍沢。……あ、なにそれ、もしかしてラブレター??」
なんて冷やかしてくる。
「んなわけないだろ。……来たら置いてあっただけだ。」
緋山「あんたが来る前に誰か置きに来たんじゃないの?ラ・ブ・レ・ター!
はぁーー、モテる男はいいわね」
なんて言ってデスクに座る緋山。
なんだか開けないのも申し訳なくて、慎重にゆっくりと糊付けされた封筒を開け、手紙を出す。
「!!」
_______________________
お前のせいで下っ端みたいな扱いされて
お前がいるとむかつくんだよ
ちょっと腕がいいくらいで調子のりやがって
顔もそこそこいいからそれで女にもチヤホヤされて
お前なんかいなかったらいいんだよ
______________________
またか。
昨日といい、今日といい
こいつは長引くな、と手紙を封筒にしまい、ゴミ箱に捨てる。
緋山「なんて書いてあったのよ、ラブレター♡」
「……別にラブレターなんかじゃない。たいしたことじゃなかった。」
緋山「ふーん。」
嫌がらせが長引くのもめんどくさいし、
きっと緋山たちに見つかるのも厄介だ。
あいつらにまで火の粉が飛ぶのは迷惑だろう。
(……何とか隠さないとな…)
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yuuftykk(プロフ) - バナナ7さん» ありがとうございます!!リクエストにお応え出来ていたのなら良かったです…!!これからも頑張ります!! (2019年1月10日 19時) (レス) id: b775334b67 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ7(プロフ) - リクエストにお答えいただきありがとうございます!冗談抜きに想像していたどうりだったので嬉しかったです!これからも頑張ってください! (2019年1月8日 19時) (レス) id: 0e39ffe2b2 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 今の話を頑張ってください!無理はしないでください。応援してます! (2018年11月18日 21時) (レス) id: f876d72237 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 琥珀さん» コメント&リクエストありがとうございます!!今書いてるのが思った以上に長引かせてしまったので早く終わらせて琥珀さんのリクエストも書けるように頑張ります!! (2018年11月18日 21時) (レス) id: c79561431b (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 診察とか治療は病院嫌いなので嫌がって欲しいです。それで無理やりされて欲しいです! (2018年11月18日 18時) (レス) id: f876d72237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:自鳴琴 | 作成日時:2018年9月21日 20時