藍沢先生…！

明日香さんリクエスト 嫌がらせ ページ12

藍沢side

ついさっき、5時間にもわたる大きなオペを終わらせた。

しかも、政治家で活躍している人のオペだ。
失敗は許されない。
後遺症は目が覚めなければわからないが、オペは成功した。

第1執刀医は俺、助手として新海、万が一のために
西条先生もいつでも来れるようにと待機していた
大掛かりのオペ。


オペ中は急患はあったものの、ほかの若手や
普段怠けてばかりいる奴らでも処置できる程度で
西条先生が駆けつけることも無く、
俺らのオペにも西条先生が来ることもなく終えることが出来た。




術衣を脱ぎ、手洗い場で手を洗っていると、





西条｢藍沢！お疲れ様。疲れただろう、少し仮眠でもとってこい。｣

そう声をかけられたが、まだカルテの整理も書類仕事も山ほど残っている。

｢…すみません。でも、まだやらないといけないことがあるので。｣


西条｢……そうか。無理だけはするなよ。……お前はうちのエースなんだからな。倒れられたら困る。｣

｢……分かりました。｣



そう答えて、医局に戻る。




少し離れていたところで聞き耳をたてているヤツらに気づかずに……。





＊＊＊＊




脳外科1｢……あいつばっかりだな、｣

脳外科2｢…ホントだよ。ちょっと腕がいいからって調子乗ってんじゃないのか？｣

脳外科1｢……顔もあんだろ、絶対。｣

脳外科2｢…………｣

脳外科1｢…………ちょっとやってやるか…………｣


そうﾆﾔﾘと笑った。




その会話は、誰にも聞かれることは無かった。

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