感謝 挿絵あり ページ32
視点戻ります。
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入ってきた時と同じように壁にトンネルの入り口ができた。
A「ハヤくここからデましょうか」
むせ返る程血の匂いが充満している。
カナ「…っ、そ、そうね…」
まだ身体が震えているカナさん。
A「……コワイですか…?ボクのこと」
カナ「………」
カナさんはへたり込んで顔を下に向けている。立っているボクからじゃ、どんな顔をしているか分からない。
折角助けてあげたのに。
まぁ…怪異の目で見られるのには慣れている。
ユウ「おにいちゃんはこわくないよ!だってぼくたちを たすけてくれたから!」
A「…!」
カナ「ユウ…」
カナさんは少し思考して顔を上げた。
カナ「…確かにやり方は間違っていたと思うの。こんなに人を…こ、殺さなくても脱出できた筈だって。でも、アナタのお陰でユウと2人無事で出られるのだから、お礼を言わなくてはダメよね。"ありがとう"…A君」
A「………いえ」
怖くない。ありがとう。
"ボク"が今まで言われたことのない言葉。
まともじゃない、化け物、可笑しい、悪魔、鬼、サイコパス、イかれてる。
そう言われてきた。
なんだろう…なんて言っていいか分からないけど…
感謝されるって…良いものなんだな…
ユウ「おにいちゃん?」
A「っ、ううん、何でもないよ」
(http://uranai.nosv.org/uploader/common/d/d/3/dd3cd5399d3f6e5d85f1fb9d8b28c6e2.png)
あぁ…笑顔を取り繕うのは得意なはずなのにな、今のボクはちゃんと笑えているだろうか…
西条「うわ…派手にやったな」
A「………そうだキミいたんだった」
西条「いたよ!!
…はぁ〜あ、こんなに
西条君は辺りを見回しながらこちらに歩いてくる。
A「えー?ジゴウジオクだとオモうんだよねー、だってボクはただキッカケをツクったにすぎないし?」
西条「それだけで十分だっつーの」
キミがいて良かったと初めて思えたよ。
いつもの調子が戻ってきた。
西条「てか、出るにしてもそいつどうすんだよ」
西条クンはつぼみちゃんに目をやる。未だに目を覚さないつぼみちゃんに。
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ユトナ(プロフ) - sikuraさん» 短い文なのに気持ちが伝わってきてめちゃ嬉しいです。読んでくださりありがとうございます! (2020年3月19日 21時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
sikura(プロフ) - え、、好き (2020年3月14日 20時) (レス) id: 8625e8b290 (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - 山さんさん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです! (2020年1月23日 6時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
山さん - やばい、男主の性格好きかも← (2020年1月17日 3時) (レス) id: 926db107d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - さきさん» 更新楽しみにしていて下さり、ありがとうございます!少々お待ちして頂く形となりますが必ず更新しますので、楽しみにしていて下さい。夜分遅くに失礼しました。 (2020年1月6日 1時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユトナ | 作成日時:2019年7月18日 12時