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37.二人に話を ページ38

「つっても、さすがに現実無茶じゃね?」

食べ終えた食器を運びながら、小声で話すレイ。

「…と、思うだろ?だから裏をかけるんだ。でなきゃ意味がない」

あと10日、それまでにすべきこと、その第1がドンとギルダを引き入れること。


その為、夕食の後、図書室に2人を呼び寄せた。
今は階段を登って図書室に向かっている最中だ。
ノーマンを先頭に、エマ、レイ、僕の順番で階段を上っている。そのたびに響くコツコツ音と、みんなの声が耳に入ってくる。

「チームを分けて増やせば逃走の機動力も上がる。
まずは仲間に引き入れる。…たとえ2人がママの『情報源』でも、その対応は後でいい」

「…で?実際どう話す。いかに事実といえど、言い方考えねぇと、拒否られてディスられて終わりだぞ。

いいか、誰もが俺らみたいにソッコーって信じると思うなよ?」

目がガチなレイに詰め寄られるエマ。
確かにこんなこと、普通は信じられない。

「それについてはエマと話したんだけど」

「本当のことは言わない」

エマの発言にレイは驚く。

「お前っ…またそうやって隠…」

「危険にさらしたくない」

「は?」

「ママが動かないのは私達が変化を表に出さないから、"ボロを出したら即出荷"もあるかもしれないし、脱獄は成功させるけど…」

「万が一にも失敗しても、真実を知らなければあの2人はまだ生きられるかもしれない」

「嘘つきだって思われてもいい。
騙されたって後で恨まれても構わない。
鬼以前にママに殺されたら元も子もない。
真実を話すのは今じゃない」

エマの言いたいことも分かるけど、それは…ドンとギ(ふたり)ルダにとってはとても残酷な嘘だ。得策とは思えない…
でもそんなこと言えない。

「とはいえ、あの(・・)真実でなくても、ドンとギルダが僕らの(はなし)を信じられるかはまた別の問題だけどね」

話している間に目的の場所である図書室に着いた。
ノーマンが図書室のドアを開け、古い紙とインクの匂いに包まれる。
図書室の机に座っている2人にノーマンは声をかけた。

「お待たせ、2人とも」

「何?話って」

笑顔で振り返るドンと、暗い面持ちのギルダが反応を返す。

はぁ…シリアスな空気って苦手なんだよね。

38.残酷な→←36.十日後、11月8日



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ユトナ(プロフ) - この小説、読むのすごく楽しいです!さん» !!!!わぁー!確かにそうですね!!画像差し替えときます!教えて下さりありがとうございます!! (11月4日 8時) (レス) @page23 id: 38c56725bc (このIDを非表示/違反報告)
この小説、読むのすごく楽しいです! - 男主くんが11歳なら誕生日は2034年の4/27だと思います! (11月4日 0時) (レス) @page23 id: f9b3253e9b (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - かえるくんさん» アドバイスありがとうございます!でもプレッシャーには感じてないので安心して下さい!番外編は入れようと思ってましたがwあともう少しで更新は出来そうなので、頑張りますね! (2021年1月24日 22時) (レス) id: e3aba1b098 (このIDを非表示/違反報告)
かえるくん - もしプレッシャーに負けそうとか、ネタが思いつかないとかの時は番外編を入れるとモチベ上がりますよ!更新頑張ってください! (2021年1月24日 15時) (レス) id: 8379750216 (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - ぽうんどけーきさん» お心遣いありがとうございます!必ず戻ります! (2021年1月20日 18時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユトナ | 作成日時:2021年1月5日 16時

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