《1》面白いコ ページ2
面白いコ
「遅かったな柊A。なぜ遅刻した」
異様な空気が部屋に漂うこの議場。
そしてそんな議場全体を包囲している目の前の男が、怒り低い声を彼女、私にぶつけたのだ。
「あははー寝坊しちゃった。許して天利」
と、相手が怒っているのにも関わらずヘラヘラと煽っているような回答。しかも相手は日本帝鬼軍の頂点に立ち絶対的な権力を持つ元師である、柊天利という誰もが恐れる男なのだ。
そんなお方に怖いもの知らずな私の態度に周りの人はドン引き。
「ちょっとAちゃん、本当に寝坊だったとしても素直に言っちゃダメだよ？」
「え？ダメなの？」
「はは、相変わらずだなー」
私に喋りかけたのは同じ柊家である、銀髪で綺麗な顔立ちをした柊深夜だ。そして同じく柊家である短髪のこれまた端正な顔をしている柊暮人が深夜に続けて言うのだ。
「はっ、久しぶりに会っても馬鹿は治ってないな。ま、そういう所が面白いんだがな」
「馬鹿じゃない！それとそんなこと言われたって嬉しくないから！」
「ま、確かに馬鹿なAちゃん可愛いから見飽きないよね」
「深夜だけは私の味方だと思ってたのに」
「ごめんごめん、Aちゃんが可愛くてつい」
「深夜の意地悪……」
不貞腐れてると深夜が私の機嫌をとろうと頭を撫でてくれる。そんなのが嬉しくて許してしまう私はずいぶん深夜が好きなんだろう。
「んー、誰かさんの視線が痛いなー」
「え？」
「ほらほらあそこ側の席の目つきが悪い男」
なんて深夜が指差す先にはオールバック姿の一瀬家当主、一瀬グレンがいた。いつもグレンは寝ているのに起きているなんて珍しいこともあるものだ
「嫉妬は見苦しいなー」
「誰が嫉妬だ深夜」
「グレンに決まってんじゃーん。俺のAに触るなオーラがでまくってるよ？」
「……」
「あれグレン無視ー？それとも図星だった？」
二人の言葉が飛び交うそんな中、私は天利に呆れたように言い放たれたのだ。
「A遅刻の件に関してはもういい。だが次の会議は遅れてくるな。遅れてきたら容赦なく罰を与える。座れ」
「柊お決まりの拷問？天利こわーい」
「いいから座れ」
「はーい」
天利から隠しきれていない殺気がかなり出ていたので私は自分の席である暮人の横に文句も何も言わずに座った。
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ミルクティー(プロフ) - この作品がとても面白くて次の小説を読みたいのですがパスワードを教えていただけますか？ (2022年6月23日 16時) (
レス) id: 1ac3cc10b0 (このIDを非表示/違反報告)
もも - すごくおもしろいです！パスワード教えて頂きたいです！ (2019年10月26日 11時) (レス) id: c8b462bc3b (このIDを非表示/違反報告)
美華(プロフ) - めっちゃ面白いです！！パスワードを教えて下さい (2019年1月1日 14時) (レス) id: 6d99a75fae (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - よかったです！パスワード教えて貰いたいです！ (2018年9月16日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
Mika - この続編を見たいのですがパスワードがあって見れないのでパスワードを教えて貰ってもいいですか (2018年9月10日 21時) (レス) id: a8c7d594fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん | 作成日時：2016年1月11日 1時
