弐拾肆話 ページ26
「Aっ!」
口から血が出て、頭がくらくらする。
「人虎と共に、貴様も来てもらうからな。其処で見ていろ」
『っ……くそ。やり過ぎだろ…?芥川君』
「貴様は死,んでもらっては困るからな」
羅生門は俺から離れて行き、敦へ向かった。
ずるずると地面に倒れてしまう。
目が霞んで、何をしているのか見えにくい。
頭がぼんやりして、何を云っているか聞こえない。
敦の足が羅生門に食い千切られて、敦が虎になって。
其れで、虎になった敦の腹を羅生門を食らうが再生した。
手の形をした羅生門が敦に襲い掛かった時、太宰が現れる。
『だざ…い』
瞼が重くなる。
あぁ、打ち付けた背中が痛い。
芥川君と太宰が何か話しているが、全く耳に入らない。
ふわり、黄色の文字列が空に浮かんだかと思うと"彼奴"が現れた。
「御主人様ァ!しっかりしてよォ!」
五月蝿い。
けど、応える気力もない。
「彼奴ゥ………ボクの御主人様をォ!」
彼奴は芥川君に向かって行く。
『やめ、ろ……馬鹿。ッ_______"シマ"!』
彼奴の名前を久し振りに叫んだ。
.
.
.
.
芥川君と話ていると、10歳くらいの少年が此方に向かって来た。
『ッ_______"シマ"!』
声のした方向を見るとA君が倒れているのが見える。
「お前がボクの御主人様を傷つけたのォ?」
少年は芥川君に話し掛けた。
「傷付けてなどいない。眠らせただけだ」
「眠らせるゥ?あの壁に叩きつける行為がァ?」
「_______太宰さん。先程、僕は"人虎の首は頂く"と云いましたよね」
「うん。其れがどうしたんだい?」
「Aと呼ばれる青年も、ポートマフィアが貰いましょう」
「御主人様はそんな処行かないよォ」
「……気に入ったのかい?芥川君」
芥川君はA君を一瞥する。
「貴方は彼の正体を知らない」
そう云った後、彼は踵を返した。
「あーあ、4人もおぶらないと駄目なのか」
「御主人様はボクに任せてェ」
少年がA君に近寄り、手を差し出す。
「御主人様ァ、立てるゥ?」
『うる、さい…。お前の力なんかいらない。一人で立って歩ける』
よろめきながら彼は立った。
『仕方、ないからお前は谷崎君担げ。俺はナオミちゃん担ぐから…』
「しョーがないなァ、御主人様はァ」
谷崎君をおんぶした彼は私を見る。
『……太宰、帰ろう』
「あっ、うん。判ったよ」
私は敦君を抱え、二人と共に帰路についた。
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:曉 x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時