#8 ふたりだけ ページ8
「……」
『ほんとに大丈夫だって!(笑)ほら、早くご飯食べて』
「…………」
なんでこんなことになったかと言うと……
「俺、明日から一日家空けるんだけど一緒に来る?」
『え、何かあるの?』
「大規模なイベントあるから泊まりで行くらしいんだよね」
YouTuberは割と忙しいんだなぁ……
でも私も家を空けるわけにはいかないし
『ごめん、私は家に残るね!大雅とお留守番してる』
「え?」
『え?』
……ということなのである
「そんなことしたら帰ってきた時には一線越えてるじゃぁん!!」
『何言ってんの!!/』
そういうことしか考えてない、薄い本の見すぎでは?
「みやさん、大丈夫だよ」
「んんんん」
顔をしかめる。
昨日からその顔ばっかり
『ほら、もう時間だよ。』
「……じゃあ行ってくる。」
しゃあないなぁ……
『はい、頑張って』
珍しく私からハグをしてあげると
「……!!!俺、頑張る!!」
「単純だなぁ(笑)」
ほんとそれ
『じゃあ行ってらっしゃい』
「行ってきます!」
兄が出かけると急に静かになり、緊張感も高まった。
「静かだね、」
『ね』
気まずいというかドキドキするというか……
「何気に2人きりになるの久しぶりだよね」
ソファに一人分開けて座っていた私に少しずつ近づく大雅
やばい、ドキドキする。
『う、うん。/』
「……Aの隣、落ち着く」
そう言って私の肩にぴったり張り付く
それ以上近づいたらダメだって!!
『あ!映画見る?』
「……あり」
『ふふ、そうしよっか』
・
映画の終盤、私達は眠気と戦っている。
『……!危ない、寝かけてた』
「……」
あれ?まさか……
爆睡♡♡
『そりゃ寝ちゃうよね……』
「……A」
今私の事呼んだ?
「……」
寝言か
にしてもほんとにまつげ長い。
じっと眺めていたい……
インターホンがなった、心臓が口から出るところだった……
『ふぅ、びっくりさせられた』
宅急便が来なければ抱きしめていたかもしれない
「……あ、A」
『おはよ、寝ちゃってたね(笑)』
寝起きでもかっこいいってどゆこと?
「じっと見てたけど、そんなに俺の事好きなの?」
『な、なんで知ってるの……?』
「ふふ、」
私の頭を撫でてトイレに行ってしまった
たぶん、顔が真っ赤だ
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作者名:とっぽ | 作成日時:2018年9月18日 22時