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なんだかんだ2週間ほどが経過し、届いた制服を着ていよいよ今日は高専の寮に入る日だ。
因みに、傑くんと行ったカフェにグラサンをかけた五条悟がいた気がしたけど、ちらっと視界に入っただけだし正面から見たわけではないから確証は無い。
「...ここか、」
そう呟いた傑くんの目線の先を見ると、「東京都立呪術高等専門学校」との文字が。
ぼーっとしていたら伊地知さん的役割の補助監督と思われる人が、案内のために声をかけてくれたようで。傑くんに手を掴まれるまで気がつかなかった。
「A、体調は?」
「大丈夫。それより、ほら。補助監督さん待たせちゃう」
そう答えると薄く笑って私の前を歩き出す。
私もその後をキャリーバック片手に背中を追った。
硝子ちゃんにも早く会いたいな、と考えたところで視界に白髪が入る。
その190cmある身長の持ち主は私たちに気づいたのか 長いリーチを使ってどんどん距離を詰めて来ている。
「なぁ、お前らも
自己紹介も無しにぶっ込んでくるあたり五条悟で確定だわ、この人。と思ってちゃんと顔を見ると、やはりグラサンで目を隠した五条悟が怠そうにこちらを見ていた。
彼を見て心なしか眉間に皺を寄せた傑くんが少しだけ私を庇うようにして「そうだが。君は?...もしや、例の...」と言った所で、その声に被せるように話し出す五条悟。
「あー、俺?五条悟、一年」
簡潔な情報だけ話した彼を見て、傑くんも同じように返した。
「で、そこの後ろのやつは?」と言われたことで私にもやっと出番が回って来る。自己紹介をした私を ふーーーん? といったように見た五条悟はぼそっと「...雑魚」と呟いた。
が、地獄耳の私には勿論聞こえていて。この世界で五条悟と仲良くなるのは至難の技だと思い、気が遠くなった。
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ましゅ(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!どうかなもさんのペースで更新していってくださると嬉しいです!応援してます! (2023年3月23日 20時) (レス) @page16 id: a3623c9dc1 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - なもさん初めまして、この小説は五条悟オチでお願いいたします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月16日 22時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なも | 作成日時:2020年12月31日 14時