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俺の体に染み付いた朝の生活。誰にも言われなくても、長男として仕事があることからコックの次くらいには朝早くに起きている。
今日もいつもと同じように起きた、のだが。朦朧とした意識の中で俺しかいないはずの部屋の中に別の気配を感じた。

瞬時にベッドから飛び起きて、横の床にに両足で着地。
構えた手先にはわずかに青い炎を纏わせて。




「...は、」




そこにいたのは極悪そうな海賊でも、信頼する家族達でもなく。ただの、そう、本当に普通の、強いて言うなら綺麗な見た目をしているだろう見知らぬ女。
もう2週間も海の上で生活しているってことは誰かが島から連れてきた訳でもない。

こっちは戦闘態勢だってのに呑気に眠る相手を見て、思わず眉間にシワが寄る。とりあえず、起きる気配のない女を対奇襲用として部屋に置いてある縄で縛り付けて床に転がした。

これでも起きない神経の図太さにため息を溢して船の奥にある牢屋に運ぶ俺。すれ違った4番隊の隊員に事情を説明すると「能力者ですかね、」と呟かれたので まだ分からない と言葉を返す。




「まったく、何者だよい。こいつは...」




俵担ぎしていたやつを牢屋の冷たい床に下ろして念のため海楼石の錠を嵌め、親父に報告しようと部屋から出た。




「おい!マルコ!」




慌てたようにやってきたサッチが「お前!女を担いでたって聞いたぞ!何やってんだよずるいじゃねェか!」と大声で叫ぶ。とりあえず腹に1発入れてから状況を説明すると、起きるまで女の存在に気づかなかった俺に驚いていた。




「あァ、俺もそれが気がかりなんだよい」




いつもなら部屋に入ってきた時点で飛び起きるというのに、何故起きるまで気づかなかったのだろう。
1番隊隊長ともあろう俺が気づかない程の女。

しかし、一向に目を覚ます気配のなかった あの呑気な顔を思い出して。一つ深くため息をついて親父の部屋に向かう。



勿論、サッチは他のコックに連れられて朝食の準備に強制送還されたようだが。まぁ俺の気にすることではない。

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麗葉 - 皆可愛い(●´ϖ`●)そんでもってイゾウさん、、ほんとその色気の暴力やめて下さい!好きすぎます!! (5月24日 22時) (レス) @page23 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
じょったん - めちゃくちゃ好きですぅぅぅぅぅぅヽ(;▽;)ノ もうマジでバカ可愛いやん何!?!?って感じです…これからも応援させていただきます!!!!!! (2022年4月6日 13時) (レス) @page23 id: f889728e73 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - いいですね!!とても!!夢主ちゃんと白ひげのみんなのやりとりがもう尊い…続き楽しみにしてます! (2022年3月13日 10時) (レス) id: 70c717cb52 (このIDを非表示/違反報告)
一輝 - 更新早くして下さると嬉しいです楽しみに待っています (2021年1月2日 17時) (レス) id: 61bf71a8cd (このIDを非表示/違反報告)
雪菜 - 続きを楽しみにしています更新頑張ってください (2020年10月23日 22時) (レス) id: 61bf71a8cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なも | 作成日時:2020年8月29日 19時

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