【刀剣乱舞】カミサマチガイ【大和守安定】 (ページ7)

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五話「消えた弟」ページ7

「弟に会ったのかい…？」
少し驚いたように髭切は言った。多分、と付け加えつつも頷く大和守。
「そうか…、今まで僕のことで精一杯で新入りの話も興味なさそうに聞いていたのに…いつの間にか成長していたみたいだね」
確かに、話し方から少し不器用そうな感じもした。ただ、髭切のふわふわした感じとは違って、真面目そうでもあったのだけれど。
「たった一言だけ、僕に話していなくなっちゃったけど。いい人だと思う」
「自慢の弟だからね、少なくとも悪い子じゃないよ」
そんな話をしながら、彼らは朝餉の時間までをゆったり過ごしていた。

この本丸の朝は意外にも遅い。審神者に合わせて朝八時あたりに朝食が作られ、各々の部屋に運ばれる。
髭切の部屋にも、二人分の朝食が運ばれて来た。扉をすっと開ける音がする。
薄紫の髪の、美しくまとまった和装の青年が部屋に入って来た。
「失礼するよ。君達兄弟分の食事を…。おや？」
目を丸くして大和守を見る青年。少し考え事をするかのように考えて、ああ思い出したと呟いてこう言った。
「その羽織、和泉守と縁があるんだろう？僕は彼の遠い親戚でね。僕は歌仙兼定、かの之定が打った文系名刀さ」
「和泉守を知ってるの！？ここにいたりする…？」
大和守が慌てて聞くと、歌仙は困ったように笑った。
「それは、朝餉を食べ終わったあとで話すことにしようか」

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