哀しみと歯車と帽子【文スト】

6.哀しい笑み ページ7

｢にしても、素人にしては大したやる気だなァ……力はそんなにねェけど動きは速い」


そう言って革手袋をいじり乍(ながら)ニヤニヤ笑っている彼は、私に喧嘩を売ってるんだろうか。

それから"やる気“って言ったって、彼の挑発が悔しかっただけだ。

｢一応陸上部なので脚は強いと思います」
｢嗚呼、そうか…道理ですばしっこいわけだぜ。
中の下ってとこだろ」





………………絶ッッッッ対ナメられてるな、私。

ナメられていないとしても、偉そうな感じが盛大にムカついた。


｢手前の動きには無駄が多いが―――――」


パッと目が合った中原さんは、合うなり顔をひきつらせた。


｢………中原幹部？ どうかされました？」



顔に出ていたらしい。


｢い、否…何でも無ェよ……取敢えず手前は部屋戻ってろ！俺は首領(ボス)ン所に行くから……」


変な汗をかき乍(ながら)促す彼は、其れは其れは小気味良かった。







然し、私がその部屋を出る時ふと振り返ると、窓の外をぼんやり眺める其の表情は何故か苦笑に近い様な、哀しい笑みだった。


＊＊＊




ですが陸上部というA、学校は？
家族はマフィアにより失ったけど何故？

ハイ、後々判ります。待ってて下さい！




もっと更新頑張ります！ Kotoha


《追記》後々見返したら言葉がやっぱりおかしいと思ったので直しました。【2020/2/4】

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