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『まさか、あなたが内通者だったとはね』

「…いつからだ」

『潜入して割とすぐだった。客の相手をしているときに、警察に内通者がいることは情報を得ていたわ』

「…」

『潜入しているのに変装もしないなんて、降谷さんに言わせれば“公安失格”ですよ』

「…」

『まぁ、こんなことに手を染めている時点で公安どころか“警察官失格”ですけど』

「…だが、降谷さんたちは今BOSSの逮捕に手を焼いている。俺を一人で逮捕する気か?」

『まさか。そんなことをしたら、また泣かされますからね』

「…?じゃあ、どうする?俺を見逃してくれるのか」

『見逃すと思ってるの?』

「…」

『私ひとりじゃ逮捕できなければ、加勢すればいいだけのことよ』

「後ろががら空きだしな」




ハッ と後ろを振り返った田中の目の前には、拳銃を突きつけた降谷さんが立っている。


「いつの間に…」

「悪いが、ここで長話をしている暇はない。ここのBOSSが突入前に火を放ってくれたからな

「…」



降谷さんの背後にはBOSSが手錠を付けられて部下に抑えられている。



「田中稔。犯人隠避容疑で現行犯逮捕する」



降谷さんに手錠をかけられた田中はBOSSとともに建物の外へ連れ出された。






「よく田中が内通者だとわかったな」

『あまりにも情報が洩れすぎているのと、相手した人間が田中さんの容姿にそっくりな情報をくれましたから』

「独自捜査をしていたということか」

『その点についてはお叱りを受けます』

「…いや、今回はよくやった。君のおかげで行き詰っていた事案がいくつも解決に進んだからな」




お疲れ と降谷さんの大きな手が頭の上をはずんだ。

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作者名:エナガ | 作成日時:2018年10月31日 20時

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