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『あ、はい』

「長野、大丈夫k…降谷さん⁈」



扉の外の気配を確認し、部屋に入ってくる田中さん。



「よく牟呂の部屋がここだとわかりましたね」

「裏の情報を使ってな」

「…牟呂を泣かせたんですか?」

『違います、その…。ここであった話をしていたら…』

「…」

『嫌ですね、30近くなると涙もろくなっちゃう…』

「…というわけで、慰めていた次第だ。」

「そうでしたか…。あ、そろそろ動き出しそうですよ」

『?』

「そうか。じゃあ、外へ出る。あと少しだ、頑張れよ」

「『はい』」





出て行った降谷さんの代わりに私の隣に座る田中さん。




「本当は何があったんだ?」

『何もありませんよ』

「…俺には言えないことか?」

『…大丈夫です。ただ、報告を怠って説教されただけです』

「…」

『怖かったんですよ?久々に泣きましたもん』

「そうか…」

『それよりも、BOSSたちのほうはどうですか?』

「そっちはもうすぐ公安がなだれ込んでくる。今日中には片付くだろ」

『やっぱり、仕事が早いですね』

「さすがだよな、降谷さんは」

『でも、なんで今まであと一歩のところまで行っていたのに逮捕できなかったんでしょうか』

「…」

『まるで、こちら側の情報をすり抜けるかの様に』

「…そうだな」

『まさか、こちら側に内通者が居たりして…』

「…牟呂」

『自分の悪事もバレちゃうから、犯人に情報を流してわざと警察から逃れさせたりとか』

「牟呂!」




頭に固いものが触れる。


「無駄口をたたくな」

『それは、私のセリフよ。田中稔』



カチャッ と音を立てたのは、私が彼の顎下に当てた拳銃。

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作者名:エナガ | 作成日時:2018年10月31日 20時

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