検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:12,168 hit

1 ページ1

窓に近寄り下を見ると、夕方であるにもかかわらず街の明かりは半数が消えている。



『停電』

「ここは今のところ大丈夫だr」




そういった瞬間、バチっと音を立てて電気が消えた。




『え、大丈夫なんじゃないんですか?』

「…すぐ自家発電に切り替わる」

『…それまではスマホを頼るしかないですね』

「充電見ておけよ。いざというときに使えるようにな」

『了解。ていうか、ここから出ましょう。皆さんと合流しないと』

「そうだな」




ドアノブに手を伸ばし、いつも通り回すが、


『え、開かない?』

「何を言っている。そんなわけにだろう」

『だって、ほら』





降谷さんに場所を譲り試みるが開かない。




「そうか、自動施錠されたのか」

『え、え、なんて?』

「停電した時に自動的に施錠されるようになっているんだ。すべての扉がな」

『…』

「つまり、僕たちは閉じ込められたんだ」

『何を決め顔してるんですか』

「もともとこういう顔だ」





さて、どうしたもんか と腕を組む降谷さん。




ぶるっと体が震えた。



そういえば、季節は冬だ。



この調子じゃ電気の復旧は難しそうだし、ということは暖房もない。




「…」





とりあえず、聖さんに連絡をしておくか。




考え事をしている降谷さんから離れ、聖さんに連絡を入れる。





「“もしもし”」

『“聖さん、Aです”』

「“地震大丈夫か?”」

『“何とか。でも部屋に閉じ込められてしまって…”』

「“え、大丈夫じゃないだろ”」

『“すぐ復旧してくれると思うので”』

「“電車も止まってるし、車で迎えに行こうか?”」

『“大丈夫ですよ、もともと今日はこちらに泊まる予定でしたから”』

「“そう?無理するなよ”」

『“はい”』

2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エナガ | 作成日時:2018年10月31日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。