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すぐ側にある末期 �� ページ3
目が覚めた。
いつの間にか寝ていたらしい。
私の体はどれだけ寝れば気がするのだろう。
ただ、私の目の前には何もなかった。
いくら見回しても真っ暗が続くだけだ。
ベッドも、点滴も、
あの慣れ親しんだ病棟の独特な匂いも、
全て消え去っていた。
「結似さん…？先生…？」
私を診てくれているかかりつけの看護師の結似さんも先生もいない。
訳も分からないまま、体を動かすと、
妙に浮いた感覚がした。
よく見れば、地面がない。
落ちていけば永遠に真っ黒な穴。
ここでようやく、
引力に逆らって宙に浮いていることが理解できた。
浮いたまま進むと、
急に上へと腕が引っ張られた。
「ぅ、わっ……？！！」
恐怖で悲鳴すらも上手く出せない。
抵抗する暇もないまま、吸い込まれていった。
続く
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作者名：水蓮 | 作成日時：2018年3月24日 16時
