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一旦自室に帰っても良いとの事で、ペ神に礼を言ってから自室へと向かった。
包帯でぐるぐる巻きにされた右腕を一瞥して溜息をひとつ零してからドアノブを捻る。
『トントンに迷惑かけるなぁ、これは。』
一応早め早めに済ましておいたはずなのだが、それでも書類は毎日増えていく。
俺が安静になんかしてたらトントンが倒れるんじゃないか。
そんな未来が容易に想像出来るあたりうちの組織はブラックだなぁとつくづく。
『ちょっとだけ。』
右腕とは言っても指が動かせないわけでも無い。
トントンの負担を減らす為、そんな名目でちんたらと書類に目を通した。
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『ちゃっす〜』
くそ緩い挨拶と共に食堂に入れば、心配そうな顔をした小さいのが走ってくる。
「お前大丈夫なんか?!」
『全然へーき。ありがとうな』
ぶんぶんと腕を振り回して見せればロボロは心配そうにしていたのだが、視界の端に軍医が映った気がしてすぐに手を止めた。
「Aさん大丈夫ですか?」
「無理したらあかんで」
『これ俺食えるんかな』
席に着くなり両隣に座ったエミさんと大先生に心配されたのだが、それよりも俺は衝撃の事実に気付いてしまった。
関節から少し外れていたため、曲げること自体は出来るのだが特にほかは異常なさそうだから食えないこともない。
が、何よりペ神の目が怖い。
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シン(プロフ) - 最後まで一気見しました。面白かったです。…パスワードかかってないやないかいって思いました。スイマセン。 (2023年4月9日 18時) (レス) @page12 id: b4bec54921 (このIDを非表示/違反報告)
とると - 昔から読ませて頂いてる中今回初めてコメントさせて頂きます。更新スピードが遅くなっても待ってますのでこれからも頑張って下さい!お尻は叩きません(笑) (2020年7月13日 12時) (レス) id: a93a1d88ba (このIDを非表示/違反報告)
**緋奈** - 続編おめでとうございます!何気ペ神好きだからペ神の登場多くて嬉しいです!(笑 過去編で泣きましたね、灰。← 無理の無いよう頑張って下さい!応援してます!! (2019年10月6日 9時) (レス) id: d503bc641e (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - 続編おめでとうございます!この小説大好きなので嬉しいです。更新頑張ってください!! (2019年7月29日 0時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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