【ヴィランズ手下】深海の唄 part,2【エイトフット】

タコが49匹 ページ3

授業中


…視線は感じない


なんだ？真面目に勉強はしてるっぽいな


神崎結奈さんは確かに成績は上の方だからな…


って勝手に彼女だと決めちゃいけないよね


私もちゃんと授業受けなきゃ


といっても問題はもう解き終わってる


あれほどまで苦手だった数学がこんなに出来るようになってる


これもジョーのおかげだ


…早く帰りたいな


ジョーと喋りたい


彼の笑顔を見たい


…ああ 彼への思いが溢れてくる


そうだ 今日は久しぶりに海に行こうかな


｢行きたい｣ってしつこく言えば絶対一緒に来てくれる


…はず


外を眺めたりノートに落書きしながら時間が経つのを待った


…


「放課後だぁぁぁあい!!!」


いやー内容が分かると時間が経つのはこんなにも早いのか


さ、早く行こう！


人混みを避けながら玄関へ向かう


その時


「あんたなんか消えちゃえばいいのに」


「…え…」


騒音の中、はっきりとその言葉は聞こえた


周りを見ても彼女の姿は無いが


あの声は確かに


「…結奈…さん…？」


やっぱり…彼女だ…


私を落としたのも


今の言葉も


「…なんで…」


とにかくジョーに心配かけないために行こう


考えるのは後でいい


早く彼に会わないと不安で押しつぶされそうだ


凄く怖い


でも泣いちゃダメだ


泣くなら…彼の前でだ


早く歩け 私

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