【ヴィランズ手下】深海の唄【エイトフット】

タコが42匹 ページ44

「あ…あとさ、ジョーの知り合い？って人にも会ったんだけど…」


「…人間に知り合いなんかいねーぞ？」


「あれ、そうなの？」


なんとなくそう思っていたけど…


じゃああの人は一体？


「名前とか言ってなかったのか？」


「言ってたよ えっと…確か、ヴァネッサとか…」


言った瞬間、突然ジョーが盛大に咳込んだ


「え!?どうしたの!?」


「いや…お前今なんつった…？」


「えっと…ヴァネッサって…」


するとジョーはとても深いため息をついた


「…なぁ 俺前に海にいる魔女の手下って言ったよな」


「あぁ…言ってたね」


「…ヴァネッサはその魔女が人間に姿を変えたときの名前だ…」


と、言うことは


「じゃあ…まさか…」


「…そういう事だ」


ま…マジか…


私…ジョーが仕える人に会ってたんだ…


「なぁ…その…ヴァネッサ様はなんて言ってた？」


あのジョーが「様」をつけるなんて


相当すごい人なのかも


「私を追っている人はまた私を消しに来る、1人で行動するのはやめておけ…って」


ジョーは何か考えているようだ


「…しょうがねぇか…」


そう呟き私の方に向き直った


「これからお前が出掛ける時、俺も付き添う」


「え…本気？」


「当たり前だ あの方は間違ったことは言わねぇからな」


…どうしよう


私…耐えられるかな…


その…ねぇ？


「嫌か？」


「い、嫌じゃないです!!」


「そうか、ならいい」


そう言ってジョーは部屋に入っていった


「あと別に子供扱いなんかしてねぇからなー」


…ん？


「き…聞かれてた…!?」

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