【ヴィランズ手下】深海の唄【エイトフット】

タコが29匹 ページ31

授業も全て終わり、1人下駄箱に向かっていた


友達は今日は部活があり、部室に行ってしまった


…友達といるときは多少紛れたけど1人だと急に視線が気になってしまう


今でも誰かに見られている気がする


(…早くいこ)


少し急ぎ足で下駄箱に向かう


靴を履き替え外に出た


その瞬間視線は消えた


「よかった…ちょっと安心」


さっさと家に帰って、ジョーにあのことを聞かないと


…あと今日の晩ご飯どうしよう


色々考えているので下を向きながら校門を出た


「おいおい俺を置いてく気かー？」


「はい？」


その声に顔をあげて振り向くと、ジョーが門に寄りかかっていた


「ひっでぇなー待っててやったのに」


そう言ってるけど言い方はわざとらしい


「い…いると思わなくて…よく学校終わる時間分かったね」


「勘だ」


「…君の勘はよく当たるねぇ」


いつもと変わらないように見えるが、私の胸は今すごくドキドキしている


…自分の気持ちに気づくとこんなに変わるものなんだ


「…お前、なんかあったのか？」


「え？特になにも…何で？」


「いや…ねぇんならいいんだ」


なぜ、急にそんなこと言うのだろう


また、表情に出ていたのだろうか


「おーし さっさと帰るぞー」


ジョーは歩き出してしまった


「あっ！ちょっと待ってよ！」

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