【ヴィランズ手下】深海の唄【エイトフット】

タコが10匹 ページ12

「なんで突然…!?」


「顔にでてんだよ!!!」


あれ、そんなに不安そうな顔してたの私


全く意識してなかった


「本当に手伝ってくれるの…？」


「…手伝うって言っちまったんだから手伝うしかねぇだろ」


…やっぱり彼はとてもいい人だ


「あ…ありがとう!!!」


感極まって彼に抱きついてしまった


「なっ!?おい抱きつくんじゃねぇ！離れろ!!」


「あっごめん…」


拒否されてさっと彼から離れる


…なんか今になって恥ずかしい


「ったく…犯人探しは明日からな」


「…うん」


マズい顔が熱い


恥ずかしさのボルテージが大変なことになってる


何か…何か別の話…


「そ、そうだ ジョーってもともと何の生き物なの？」


「タコだ」


なんとなく見当はついていたけどやっぱりタコだったか


「俺のことタコって呼ぶんじゃねえぞ」


「…呼びませんよ〜」


「何だ今の間は」


めちゃくちゃ疑いの目で見られてる


今度呼んでみようなんて思ってないよ？うん


「タコかー…私タコ食べりゃれな…」


………


「…りゃ？」


噛んだ!!噛んじゃった!!


さっきの恥ずかしさの反動が今来た!!!


「悪い 聞き取れなかった 何だっけ？「食べりゃ」？」


「やめて言わないで!!「ら」です「ら」!!」


「ん？俺は「りゃ」に聞こえたんだが？」


「もうやめてぇ…」


あまりの恥ずかしさに私はうずくまってしまった


「悪ぃ悪ぃ冗談だ」


そう言いながらもずっと笑っている


コイツ…と思いながらも


これが彼の笑顔なんだ


と思っている私がいた

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