[d!]お願いやから追いかけてくんな！[男主]

#39 ページ39

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『やっ…べ……』

｢ど、どうするんやこれ！｣

｢取り敢えず逃げるで！｣


シッマとゾムを懲らしめてやろうと追いかけていれば、俺の投げた投げナイフが綺麗にクリーンヒットして窓が砕け散った。

バレたら俺もかなり怒られるヤツや。

3人で目を合わせてから頷いて、それから蜘蛛の子を散らすように一目散に逃げた。





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逃げ場に困って取り敢えず喫煙スペースで一服していれば、誰かが隣に立ち、それから口を開いた。

｢なぁ、シッマとゾム見てへん？｣


『うぉ、あ、とんち…俺見てへんわ』

赤いマフラーを靡かせるトントンが俺の方を見る。
その声色が俺への殺意を含んでいなかったために、バレていないのだと理解した。


｢そうか…｣

『おん、すまんな』


溜息をつくトントンに同情しつつもそれとなく探ってみる。


『アイツらまたなんかしたん？』

｢窓割りやがった…しかも監視カメラの死角の窓や…｣


あらあら、と労う振りをしてから俺は勝利を確信した。
ラッキーな事にもカメラの死角で、あの二人を探しているということは日頃の行いなのか、はたまたカメラに2人の服がチラリと写ったか。

なにはともあれ俺は勝った！すまんなシッマ、ゾム！！！！！！！！




｢なぁんて言うとでも思ったんですかねぇ｣

『え』

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