番外編〜秋祭り〜�� ページ49
秋祭り
〜月島side〜
「え？明日神社で秋祭りあるの？」
部活帰りに坂ノ下でダラダラしていると山口と橘の話が聞こえて来た。
「そうだよ。露店とかいっぱい出て毎年凄いよ」
「へぇ〜！」
「そっか、橘さんってこっちに引っ越して来たんだよね、お祭りの事知らなかったんだ」
絶対に行こうと言い出す流れだこれ。
「ねえ・・・行こうよみんなで！祭り！」
ほらね。
しかも何故僕に言う。
「は？部活終わってからとか面倒くさい」
「ツッキー・・・そのままだと青春の思い出が勉強と部活だけになっちゃうよ」
「どうして僕の思い出の心配されなきゃなんないの・・・」
「だってホラ！」
スマホの画面を見せてくる。
赤いジャージの集団が花火をやっている。
「何その写真・・・音駒？」
「この前音駒のみんなで花火やったってさ！」
それがどうしたんですか？
っていうか・・・。
「・・・いつの間にか音駒の黒尾さんとライン交換してるし。しかも結構マメに連絡来てる・・・良いの王様？」
「あ？グループラインだ。問題ねえ！」
とか言いながら、イラっとした顔して、菓子パンに噛み付く。
本当は他の男子とのライン嫌なんじゃん。
ウケる。
「感想それだけ？夏の満喫度で音駒に負けてるじゃん！悔しいデショ！」
満喫度とは・・・。
「つまり橘の思い出の為に協力して欲しいって事デショ」
「ぶっちゃけそうだよ。でもみんなだって一生に一度の高校生活、満喫したいデショ？」
今度は山口に言う。
「まあ、そうだけど・・・」
「谷っちゃんも行こうよ！浴衣で！」
「！？」
ハイ、今の一言で山口完落ちだ。
いわれた谷地さんは思い詰めた表情。
「ゴクリ・・・清水先輩の浴衣見たいね・・・」
またとんでもない事言い出した。
「「はぅあっ！？」」
谷地さんの言葉に、ちょうど店内に入ってきた田中先輩、西谷先輩が心臓を掴んで倒れた。
これは・・・非常にヤバイ状況だ。
「おおー！！祭り！」
日向すでに参加決定。
「ッシャア！今グループラインした」
西谷先輩の行動力・・・。
ラインを見ると、1・2年全員参加決定の一文が・・・。
「僕行くなんて言ってませんよ？」
「え？月島ちょうど帰り道だしちょっと位いいべ？」
菅原さんの登場。
橘が勝ち誇ったように笑っている。
これ反論受け付けられない雰囲気だ。
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作者名：球技大会 | 作成日時：2020年2月5日 23時
