ピリピリした雰囲気 ページ31
ウォームアップが始まる。
ボール拾い中に牛島先輩と目が合った。
お辞儀をして・・・あ、まだ見てる。
先輩のまっすぐな眼力・・・。
私も目を見るの平気なタイプですけど・・・。
牛島先輩まっすぐ過ぎてちょっと怖いです。
と、牛島先輩の視線が私からちょっと動く。
両脇に影山と翔陽がいつの間にか並んで立っていた。
「日向翔陽、影山飛雄か・・・」
何・・・このピリピリした雰囲気。
男同士のヤツですかね。
こういうの大好きなんですけど。
ワクワクしてしまう。
「こらそこ3人!アップ中だぞ」
「はい!すみません」
縁下先輩にまだ・・・監視されてた。
牛島先輩は立ち去っていってしまった。
「千景ってほんと変わった人にモテるよな」
「ああ・・・何でだろうな」
「影山がそれを言うのか!?」
「ああ!?」
「翔陽、影山、さっさとアップ戻れゴルァ〜!」
自分もコートに戻ろうとした時、前髪パッツンの白鳥沢の男子部員が私の前に立ち塞がった。
あ〜誰だっけ、ええと1年でレギュラーの・・・。
「貴女が牛島先輩の・・・」
あ、名前思い出した。
「五色・・・工君」
「んっ!!」
ん!?とは?
おかしな声を発したまま背中を向けられてしまった。
「あの名前違ってました?ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「大丈夫です!!!!」
凄く大声だったのでビックリする。
「千景!どうした!」
ノヤッさんがバッと現れて、私をかばうように立つ。
おお、俊敏カッコいい・・・。
「はっ!失礼しました。先輩の片思いの相手だと聞いていたので!声をかけてしまいました!」
五色君が急にとんでもないことを言い出す。
しかも結構な大声でハキハキと言うもんだから・・・変な汗出てきた。
「おいお前!」
溢れ出る漢気がそうさせるんだろう、五色君が身構えた。
「そいつに言っておけ。千景に手を出したいなら俺を倒してからにしろってな!!」
「はっはい!!」
素直に言うこと聞いたよ彼。
「俺は五色工。白鳥沢のエースになる男です!名前を教えてください」
「えっと西谷夕先輩・・・」
「俺は烏野の守護神だ!」
ドヤ顔の先輩。
五色君は、おお!と驚いている。
素直だ。
「私は橘千景。マネです」
「烏野のトラブルメーカーだ」
「ノヤッさん一言余計です!」
「橘千景さん。美しい名前だ」
「うえ?」
「では、失礼します!」
ビシッとお辞儀して立ち去っていく五色君。
お辞儀すると髪がゆれる。
髪さらっさら〜。
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作者名:球技大会 | 作成日時:2020年2月5日 23時