トイレは鬼門 ページ2
また後退りした翔陽が誰かにぶつかった。
ドン!!
「伊達工ー!!」
眉毛ない人。
凄い気迫のブロックの人!
試合の時とは雰囲気違う。
巻き込まれた感じだ、キョトンとしている。
「誰だろうと受けて立つ」
「・・・・・」
うっわぁ〜。
牛島先輩の一言。
白鳥沢以外全員が格下って思い知らされる。
実際そうなんだろうけど。
まぁ・・・今まではね!!
立ち去っていく後ろ姿を見つめる。
徹先輩と岩ちゃん先輩もすっごい嫌そうな顔のまま行ってしまった。
何だったんだ今のは。
伊達工の鉄壁先輩とお辞儀する翔陽。
顔は怖いけど結構優しいのかも。
本当は嫌だけど、こっちの先輩になら謝ってもいいかと思い、この前の試合では失礼しましたとお詫びをする。
鉄壁先輩は困った顔で、
「こっちも悪かった」
とボソッと言った。
「な?言ったろ、トイレは鬼門なんだ!」
みんなのところへ戻る途中、翔陽が溜息をつく。
「巻き込まれた!」
「でも今日のは最強にヤバかった・・・。まさか千景もトイレ鬼門なんじゃ?」
「は?そんな事ない・・・から?」
青城での練習試合の時のバッドタイミングを思い出したけど、あれは気のせいだ。
「ウシワカに告白されたな・・・」
「なっ・・・ばっ・・・そっ!?」
何馬鹿な事言ってんのそんなんじゃないよ、の略。
木兎先輩の時と同じだ。
ドキドキして呼吸が乱れる。
異性に好意を寄せられるの信じられないし、慣れない。
パニくる。
そして影山に会いたくなる。
影山〜!!!
「あ〜ごめん変な事言った!」
翔陽に謝られながら自販機コーナーへ向かう。
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作者名:球技大会 | 作成日時:2020年2月5日 23時