雄英高校キラキラ光る (ページ49)

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ヒーロー来訪ページ49

ああ、まさか自分がこんな状態になってしまうとは。

自分以上に他人を想い、焦がれるなんて。
敵時代からは考えられない。
そんな事を悶々と考えて落ち込んでいたら、携帯が着信を告げる。

「んっ！？」

表示を確認するとオールマイト先生からだ！！

名前の表示だけでドキドキがピーク。
通話ボタンを押す。
電話で話すの初めて・・・。

「もしもし、オールマイト先生？」

オ『やあ、柊良君。先に帰ったと聞いて心配で連絡してみたんだが体調は大丈夫？』

ううっ、声が近い。
嬉しいよ・・・。

「・・・大丈夫です。すみません。個性の暴走なんて・・・」

オ『イヤ、それについて実は結構嬉しいんだけどね。あのね、食事はもう済ませた？』

「いいえ、まだですけど」

オ『良かったら一緒に食事でもどうかな・・・やはり顔を見ないと安心出来ないというか・・・今からそっちに行ってもいい？』

「い！？今から部屋にですか！？」

部屋は一応片付いてる。
でも狭いし！
消臭スプレーどこだっけ！？
あ、外で食べる？
どうしよう！？
こんな格好だし！着替え！
メイクも！
目まぐるしく考えが巡る。

オ『迷惑だった？』

「そんな事ないです。私も会いたいです」

あ・・・つい本音が・・・。

オ『そっか、会いたいか～嬉しいな～本当に？』

オールマイト先生の笑いながら話す声、良いなぁ。
口調もくだけてきている。
嬉しさ倍増です。

「はい・・・会いたいです」

オ『じゃあ、会いに行くよ』

ああもう！
キュンと来る。
電話越しなのにまた個性暴走する！

その時ピンポーンとインターフォンが。

「あ、すみませんちょっと待っていて下さい。多分宅配屋さんが」

オ『ふふふっ、大丈夫だよ』

「あれ？」

インターフォンの画面に映るのは、スマホを持ったオールマイト先生・・・

「あれっ！？」

大急ぎでドアを開ける。

オ「私が来たー！！なんてね」

ボリューム小さめでそう言って笑っている。

「・・・嬉しすぎます」

・・・泣きそう。
しかも一緒に食べようと有名レストランのテイクアウトを手渡された。
まだホカホカ。
急いで持ってきてくれたんだ・・・。

やっぱり泣きそう。

オ「普段と雰囲気が変わって、その格好・・・いいなぁ」

「すみません！お風呂上がりでこんな格好で！わあっ、スッピンで！！」

見られた！油断した格好！

オ「私も突然押しかけてしまったから、不躾ですまない！！」

「いえ、どうぞ中へ・・・」

オ「・・・お邪魔します」