雄英高校キラキラ光る (ページ44)

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急展開ページ44

オ「そんな事はないよ・・・ありがとう」

オールマイト先生が私の目の前に膝をつき、顔を覗き込む。
そしてまた頭を撫でてくれる。

ありがとうって・・・傷付けないようにだよね。

オ「顔を上げて？」

オールマイト先生の手がスルリと私の頬に触れた。
大きくてゴツゴツしていて優しい手。
温かい。

オ「みんな・・・じゃなくてさ、君が・・・特別なんだ」

「特別？」

それってつまり・・・！？
え？
急に！？
何この急展開！？

オ「今までこんなに触れたいと思うことは無かった・・・元気になって欲しくて海へ誘ったり、抱きしめたくなったり・・・触れたいと思うのは君だけ・・・」

急激に体温と脈拍が上昇して顔が熱い。

「・・・本当に？」

マジマジとオールマイト先生の顔を覗き込む。

オ「私もこの気持ちを伝えるのは怖くてね」

「私だってこんな生い立ちだし・・・迷惑じゃないですか？」

オ「前にも言ったろう？私は今の君を、ここでの生き方を見てきたって」

「今の私・・・」

オ「それじゃあ君は・・・個性が消えた私の事は・・・嫌いになるかい？」

「そんな事・・・」

オ「ヒーローじゃなくなった私でも・・・必要としてくれるかい？」

これは私への気持ちへの迷い・・・
オールマイト先生の心の叫びだ。
彼の手に自分の手を重ねて頬をくっつける。

「私・・・・・・貴方がヒーローだから好きになったんじゃありません。今の貴方が素敵だからです！それに最初はNo. 1ヒーローだって知らなかったくらいですし・・・」

オ「ああ・・・そうだったね」

「敵の更生なんて無理だって、陰口言われて、そういう目でずっと見られてきました。だから自分の身元が他の先生に知られた時とても怖かったんです。また向こうの世界が近付いて来たみたいで」

オールマイト先生はじっと話を聞いてくれる。

「そんな時、オールマイト先生に励ましてもらえて・・・自分の事を少し信じられるようになりました。今も私の支えになっています」

思わずオールマイト先生の腕にしがみつく。
私は貴方が欲しい。
貴方も迷わないで下さい。

「私の今までとこれからにはオールマイト先生が必要です。だから・・・だから・・・出来ればオールマイト先生も、私を必要としてくれませんか？」

欲張りなことを言っているのは分かってるのに、止められない。