雄英高校キラキラ光る (ページ34)

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医者と患者ページ34

オ「ところで、死柄木弔と君はどういう関係だったんだい？ただの医者と患者だった？」

「最初はそうでしたが。年も多分近いし。彼に触られても私は壊れないので、治療の合間に少し話をする位には・・・他愛も無い会話でしたけど」

オ「そうか。彼の人となりが分かればいいなと思ったんだが」

「オールマイト先生の見立て通り、大人子供で合ってますよ。毎回癇癪起こされて、殺そうとして来ましたから」

それ大変だったじゃないかと驚かれた。

「ただ気分にムラはありますが、また襲ってくると思います」

オ「そうだろうね・・・」

オールマイト先生はふと無言になる。

「？」

オ「・・・それだけかい？」

「え？」

オ「いや、他にも何かあったりしたのかな、と思って」

「何か？あ～押し倒された事が・・・」

オ「えぇっ！？」

「あっもちろん何もさせませんでしたよ」

当時すでに数人の経験はあった。
全て無理やりだったけれど、こんなもんかと思っていたし、組織での地位が上がったらもうされなくなった。

今ではおかしな事だと理解しているし、死柄木には何もさせなかった。
それでもサラッと言っていい事ではないんだった。

それに・・・自分が汚れているって痛感するのも、汚れてるって思われるのも嫌だ。

オ「柊良先生。こんなおじさんに言われても気持ち悪いかもしれないけれど・・・君は素敵な女性だよ。それに、とても綺麗だ。だから・・・」

「そんな事は・・・いえ、さすが全てお見通しですね」

わざわざ否定するのもおかしな話だし。
もう平気です。
気にして無いですって笑ってみせる。
・・・嘘でも嬉しいです。

根津校長に事情を説明して、警備体制の更なる強化を進言するが、すでに校長先生は手を打っていて、プロヒーローに協力してもらう計画が進んでいるようだ。

校長室を出た後、オールマイト先生から仮眠室でお茶のお誘いを受ける。

「テレビ中継されるんですよね。それって敵も観ますよね。大丈夫でしょうか？」

話題は体育祭の事。

オ「不安かい？ヒーローは常に大勢に見られる。アピールをどんどんして欲しいと思っているよ」

「不安を吹き飛ばしてくれるような？」

オ「あの時の朝日のようなね」

ドキッ。

「・・・戦いに不利になると思ったんですが。それでこそヒーローですね！」

ああ、この瞳は危険だというのに、見つめていたいと思ってしまう。
ドキッとしたのがバレないように一息にお茶を流し込んだ。