雄英高校キラキラ光る (ページ31)

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危険な人ページ31

オ「さて、そろそろ出勤時間だね」

「お世話になります」

オールマイト先生の前で両手を広げて、抱き上げられる用意をする。

オ「・・・ふふっ」

先生は私のその様子を見て何故か笑った。

「？」

何か服装変だったのかな？
考えていたらギュッと抱きしめられた。

「んっ！？」

先生の香りが鼻腔と肺に充満する。
うわぁ・・・頭がクラクラして・・・ドキドキする。

あれぇ？
抱っこじゃ無いの！？
ハグ？
そういうつもりでやったんじゃ無いんだけれど！？
私からもハグするべき？
心臓がうるさい・・・聞こえちゃう。

オ「いや・・・すまない。さあ、行こうか」

「え？はぁ・・・はい・・・」

おはようの挨拶かな。
海外生活してたみたいだし。
スッと抱き上げられた。
あ、どうでも良いや。
くっつくの嬉しい。
オールマイト先生に抱きついて目を閉じた。
先生の体温だ。

オ「では出発だ！」

声が近いの嬉しい。
骨に声の響きが伝わるの心地いい。
学校着いたら離れなくちゃいけないのが寂しい。

どうした私。
思考がまとまらない。
オールマイト先生のことばかり考えてしまう。
しかも感情がめまぐるしく変わっていく。

距離置くって決めたのに。
やっぱりこの人は危険だ。

オ「ではここで一旦お別れだ」

路地裏で降ろされる。
温かかったのが無くなって寒いし・・・寂しい。

オ「柊良君？」

「アッ！いえ、ありがとうございます。では後ほど学校で！」

ぎこちなく挨拶をして表通りに出る。
路地裏を振り返るとオールマイト先生の姿はすでに無かった。

「やっぱり、寂しい」

口に出したら寂しさがもっと強くなってきた。
寂しいとか、思えるんだな私。
表通りに出て歩き出す。

オ「おはよう柊良君！」

「えっ！？」

突然背後からオールマイト先生が現れた。

オ「学校まで一緒に行きましょう」

ウィンクされた。
一旦お別れってそういう事か。

「はい！嬉しいです！」

一緒に居られるのが嬉しい。
寂しい気持ちが一瞬で消えてしまった。

どうなってるの私。