雄英高校キラキラ光る (ページ20)

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お帰りなさいページ20

保健室に運ばれてきたのは、緑谷君とトゥルーフォームのオールマイトだった。
オールマイトは命に別状はないけれど・・・かなり消耗が激しい。
急いで回復する。

左脇腹を・・・あの大怪我と同じ場所をまた傷付けられている。
ここの弱点を知ってる相手だったんだ。
まさか、襲撃してきた敵はこの傷をつけた相手だったとか？

今日ほど自分の個性を嬉しく思ったことはない。
すぐに貴方を治してみせますからね！

治療を始めると、オールマイトがそっと手を握ってきた。

「オールマイト先生？」

オ「・・・ただいま」

私にだけ聞こえるような小さな声でそういって、恥ずかしそうに笑っている。

そうだ、行ってきますって出て行ったから。
それなら私が言える言葉はこれだけ。

「・・・はい。お帰りなさい」

こういうやりとりが出来るって・・・。
ただの挨拶なんだけど、相手がいないと出来ない。
敵時代も今も一人で過ごしていたから・・・嬉しくなる。

大きくてゴツゴツした手を握り返す。

早くこの痛みから救ってあげたい。
個性を発動する。
オールマイトの大きな手・・・いつもより力が弱いよ・・・。

彼はそのまま目を閉じた。

・・・尊敬と信頼・・・それ以上の感情。
この気持ちは止められないや。
でも・・・敵だった私。
迷惑になるのはわかってる。
認めた上で距離を置こう。