本当の姿 ページ16
「オールマイト先生なら私の事情を知っていると思っていました」
オ「何故？」
「同期になったのも私がもしまた・・・その時すぐに・・・」
オ「捕まえるため？」
捕まえるというか、処分するためだと思っていた。
オ「私は本当に知らなかったよ・・・君と私は似ている。リカバリーガールの言う通りだ」
そんな事を言ってたの？
「どこがですか？」
オ「自分を隠していたという点でね」
「先生は何も隠していませんよ」
オ「いや、隠しているさ・・・本当の姿を・・・私は・・・」
「それは周囲への影響を考えたら当然のことですよ八木さん」
オ「！？」
No. 1ヒーローがあんな痩せた姿になるなんて、社会へ与える影響は大きいいだろうし。
「気が付いたのは今さっきですが」
オールマイト先生の手を取る。
さっきコーヒーを受け取った時に気が付いた。
骨張った大きな手。
ゼリーを受け取った時と同じ手。
オ「ああ、あの時か！参ったな」
ふうっとため息をついて笑った。
オ「数人の先生は知っているんだが、言い出しにくくてね・・・。誰にだって言いたくない事はある・・・では君が話してくれたのはどうして？」
話した方が物事が円滑に進みそうだったし。
でも、リカバリーガールの言葉を思い出したからだ。
『人を信じてみても良いんじゃないかい？』
でも信じるってよく分からない。
簡単に心を開いたって、すぐ裏切られて傷付く。
それなのに・・・それでも。
「何故だか、オールマイト先生には話したくて」
オ「私も同じだな。君には知っていて欲しいと思ってね」
知っていて欲しい？よくわからない感情だ。
それでも顔を見合わせて笑い合う。
「さて、もっと聞きたい事はありますが今日はここまでですね」
授業終了のチャイムが鳴る。
オ「また話しがしてみたいな。いいかい？」
「・・・もちろんです」
マグカップを片付ける。
「あ、八木さんと言うのは本名なんですか？」
オ「そう、私の本名だ」
「簡単に教えちゃダメですよ」
危険だと思う。
有名になると色々セキュリティはしっかりしてるのかな。
オ「ネットにも公表されてるし大丈夫だよ。君の名前は・・・」
「本名ですよ。やっと使えるようになったんです」
オ「そう・・・か」
私以上に神妙な顔をしている。
「先生が何故落ちこむんですか？今は幸せですよ」
オ「幸せか・・・そうか」
安心したように笑った表情に、不覚にもドキッとしてしまいました。
心許しちゃダメだぞ！
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球技大会(プロフ) - オリジナルタグ外し忘れておりました。失礼致しました。ご指摘くださった方ありがとうございます。以後気をつけます。 (2020年7月26日 16時) (
レス) id: 5ca0c30d86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：球技大会 | 作成日時：2020年7月26日 16時
